技術情報
TissueReady™で保存可能な組織例
TissueReady™の使用例
ヒトの皮膚組織の保存
新鮮なヒトの腹部皮膚組織検体をTissueReady™を用いて室温で5日間保存した。
TissueReady™から回収した組織の構造及び完全性を組織像によって調べ、代謝活性から生存率を調べた。
ヘマトキシリン・エオジン (H&E)染色 および、コラーゲン染色による組織の染色結果は、TissueReady™での保存後も保存された構造を示し、相対的な代謝活性は変化しなかった。
図1. TissueReady™を用いて5日間保存、回収後のヒト皮膚組織検体の組織像
上段がH&E染色、下段がコラーゲン含有量 (赤染色)
図2. TissueReady™を用いて5日間保存した前後の組織検体における、Alamar blueで測定した相対的な代謝活性(細胞生存率)
マウス筋組織の保存
マウス大腿四頭筋の組織検体をTissueReady™またはRPMI培地のみで4℃で7日間保存した。
TissueReady™から回収した組織における生細胞と死細胞の割合を定量し、組織像を用いて組織構造を調べた。生細胞と死細胞の比率と組織構造の完全性は、RPMI培地のみで保存した組織と比較して、TissueReady™で保存、回収後の組織で大幅に改善されていた。
また、TissueReady™で保存した組織は組織構造を保持し、保存中の組織の膨張や分解が抑制された。
図3. TissueReady™またはRPMI培地のみを用いて7日間保存した組織検体の保存前後の生細胞/死細胞染色(緑:calcein-AM、赤:ethidium homodimer-1)(左)、および生細胞と死細胞の比率(右)
図4. TissueReady™またはRPMI培地のみで7日間保存し、回収した組織検体のH&E染色による筋組織の構造解析
TissueReady™で保存可能な組織片の大きさ
Tissue Size Range(Length x Width x Depth) | Tissue Volume Range | |
---|---|---|
TissueReady™-M | Lower Limit: ≧0.1 cm x 0.1 cm x 0.1 cm | ≧0.001cm3 |
Upper Limit: ≦0.5 cm x 0.5 cm x 0.5 cm | ≦0.125cm3 | |
TissueReady™-L | Lower Limit: ≧0.5 cm x 0.5 cm x 0.5 cm | ≧0.125cm3 |
Upper Limit: ≦3.0 cm x 0.9 cm x 0.9 cm | ≦2.5cm3 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
使用しないように、十分ご注意ください。