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当社仕入先 アベリア社共同創立者のノーベル化学賞受賞について

1. ノーベル化学賞の受賞について

このたび、当社仕入先のAbberior(アベリア)社創立者の一人であるStefan W. Hell 氏(マックスプランク研究所)に、ノーベル化学賞が贈られることとなりました。
今回のノーベル化学賞の受賞は、超高解像度の蛍光顕微鏡の開発業績が評価されたものです。

【受賞理由】“for the development of super-resolved fluorescence microscopy.”

Stefan W. Hell 氏のノーベル賞受賞を、心よりお祝い申し上げます。

蛍光顕微鏡は、「極小の物体を観察する」という顕微鏡機能に加え、観察対象の試料が発する(あるいは、観察対象を「見える化」するために研究者が付加する)「蛍光」をとらえて観察を行う顕微鏡で、現在バイオ研究の分野で広く使用されています。
細胞などの非常に小さな試料を詳細に観察する場合には、従来、電子顕微鏡が用いられてきましたが、装置内を真空にし、試料に電子線を照射するといった煩雑な操作が必要でした。また、このような操作を要するため、「生きたまま」の試料を観察できない欠点がありました。これに対し蛍光顕微鏡は、「生きたまま」の試料を観察できるのが大きな利点です。「生きたまま」の状態の細胞試料を観察することで、その細胞試料を引き続き培養・試験しながら実験に使用することができます。
Stefan W. Hell 氏らによる画期的な超高解像度の蛍光顕微鏡の開発により、これまで生きたままで観察することのできなかったウイルスや、細胞内小器官注1)などナノレベル(100 万分の1 ミリメートル)の生体分子を観察することが可能となり、バイオ研究においてはバイオイメージング注2)の技術が加速度的に利用されるようになりました。

 

2. アベリア社の概要

アベリア社(ドイツ、ゲッティンゲン)は、2011 年にGerald Donnert 氏、Stefan W. Hell 氏、Lars Kastrup 氏およびVladimir Belov 氏の4名により、マックスプランク研究所からのスピンオフとして設立されました。これらの創設者は、1990 年代半ば以降、超高解像度の蛍光顕微鏡を開発し、その豊富なノウハウは現代の蛍光イメージングのすべての面において活用されています。

 

3.アベリア社の製品について

アベリア社の創設者らは、超高解像度の蛍光顕微鏡での観察に最適な蛍光色素を10 年以上の年月をかけて独自に開発し、これらの特許技術・ノウハウをもとに、アベリア社において『STAR シリーズ』『CAGE シリーズ』『FLIP』という蛍光色素を開発しました。現在アベリア社では、これらの蛍光色素や蛍光色素を結合させた抗体等を販売しています。
アベリア社の蛍光色素製品を用いることにより、従来使用されてきた蛍光色素では得られなかった非常にシャープな画像を、「生きた細胞」からも得ることができます。
当社は、今後もアベリア社製品の拡販に努めてまいります。

アベリア社蛍光色素を使用したPtK2 細胞、Nup153( 核膜孔複合体タンパク質) 染色

 

4.業績見通しに与える影響

Stefan W. Hell 氏のノーベル賞受賞により、同社または同社製品が注目され当社グループの収益基盤の拡大に繋がる可能性はありますが、当社グループ全体の業績における影響は軽微ととらえております。

以上

【用語解説】
注1) 細胞内小器官
細胞の内部で特に分化した形態や機能を持つ構造の総称。核、ミトコンドリア、小胞体、リソソーム、ゴルジ体、ペルオキシソームなど。

注2) バイオイメージング
顕微鏡を用いて、生物の細胞や組織または生物個体内のタンパク質等の分布・局在をとらえ、その動態を画像として解析する技術。高度な蛍光顕微鏡による解析技術が開発され、バイオ研究や創薬研究において急速に進展している。

当社仕入先 アベリア社共同創立者のノーベル化学賞受賞についてPDF
PDF形式 164KB 2014年10月14日

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