E-cadherinとは?
カドヘリンは、カルシウム依存性の細胞接着を媒介し、正常組織構造の維持において重要な役割を果たす膜貫通糖タンパク質のファミリーです。E-カドヘリン(E-cadherin、epithelial cadherin)は、CDH1(カドヘリン1)またはCAM120/80としても知られる、カドヘリンスーパーファミリーにおける古典的カドヘリン(その他、N-、P-、R-、B-カドヘリンを含む)の一つです。E-カドヘリンは、ほとんどの上皮組織の細胞表面上に発現します。E-カドヘリンの細胞外領域は、カルシウム依存性のトランスホモフィリック結合を支持し、隣接する細胞との特異的な相互作用を提供します。E-カドヘリンの細胞内ドメインは、p120-カテニン、α-カテニン、β-カテニンおよびγ-カテニン(Plakoglobin、プラコグロビン)との相互作用を介してアクチン細胞骨格に結合しています。E-カドヘリンは、上皮の完全性の維持に重要な分子であり、上皮細胞の増殖、分化、生存の調節機構に関わります。また、E-カドヘリンは、腫瘍形成にも関与する可能性が示唆されています。浸潤抑制タンパク質(invasion suppressor protein)とされ、その消失は高い腫瘍浸潤性の指標となります。可溶型E-カドヘリン(Soluble E-cadherin)は、膜結合型E-カドヘリン(Membrane-tethered E-cadherin)のタンパク質分解から生成され、血清中および尿中で検出されます。可溶型E-カドヘリンの濃度上昇は、がん患者で認められることが報告されています[PMID: 26704932 ]。
■ プロテインテック抗体で開発したELISA製品
抗体メーカーであるプロテインテックでは、複数のアプリケーションで検証済みの『自社製造抗体』をスクリーニングし、最適な抗体ペアを選抜して、ELISAキットを開発しています。多くが完全長タンパク質抗原によって作製された抗体は、血清、血漿、細胞培養上清等、様々な生体サンプル*の内在性タンパク質を捕捉できるため、信頼性の高い確実な測定を可能にします。
* 測定可能なサンプルタイプは品番によって異なります。個別のデータシートをご確認ください。
*:右図は「抗体ペアの一例」を示します。抗体ペアとして「ポリクローナル/ポリクローナル」または「モノクローナル/モノクローナル」の組み合わせを使用している場合や、ウサギまたはマウス以外の免疫動物由来の抗体タイプがキット開発に使用されている場合もございます。