FGF Basicとは?
FGF-basic(Basic Fibroblast growth factor、塩基性線維芽細胞成長因子)(別名:bFGF、FGF2、FGF-βまたはHBGF-2)は、FGFファミリーに属する増殖因子です。FGF-basicは、胚の発生および分化、神経の分化、生存、再生、さらに、中胚葉由来細胞、神経外胚葉、外胚葉、および内皮由来の多数の細胞の増殖等、多数の生物学的プロセスに関与します[PMID:3272178 、3316527 ]。FGF-basicは、ヒト胚性幹細胞(ES細胞)が細胞培養中に未分化状態を維持するために極めて重要です[PMID:15782187 ]。
Humankine® FGF Basic-TS 商品について
組換えヒトFGFbasic-TS™ は、ヒト293細胞で発現されたリコンビナントタンパク質です。FGF basicは、ヘパリン結合増殖因子であり、ヒト胚性幹細胞の培養中に未分化状態を維持するために極めて重要です。FGF basic-TS™は、FGF basicの生物学的機能に影響を与えずに、熱安定性を強化した、プロテインエンジニアリングによる改変 FGF basicです。FGF basic-TS™は、154アミノ酸残基からなる17 kDaの非グリコシル化単量体として発現されます。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。