IFN betaとは?
ヒトIFNβ(IFNβ1/IFNβ1a)は、I型インターフェロンファミリーのメンバーです。IFNβは、ヘテロ二量体の受容体(別名:IFNα/β受容体(IFNAR))に結合し、多数のJak/STATタンパク質の活性化を誘導します。このシグナル伝達経路の活性化によって、MHCクラスI抗原を調節し、ウイルス感染を抑制する遺伝子の活性化が起こります。IFNβは、主に線維芽細胞および単球によって産生されます。IFNβは、ウイルス感染を抑制します。また、細菌、寄生虫、および腫瘍細胞に対する免疫応答の調節と活性化にも関与します。多発性硬化症は、IFNβ1の欠乏を特徴とします。注射剤型 IFNβ1は、多発性硬化症治療のために研究されています[PMID:22222875 、29258190 、8602746 、8469318 ]。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。