IL-7とは?
インターロイキン7(IL7:Interleukin-7)は、B細胞およびT細胞発生に関与するサイトカインです。IL-7は、成熟Tリンパ球の発生、生存、維持、およびホメオスタシスにおいて活性的役割を示すとともに、発生におけるB細胞の細胞運命決定、生存、増殖、および成熟に重要な調節因子です。IL7は、さらに、ナチュラルキラー(NK)細胞の抗ウイルス機能および増殖に関与する可能性が示唆されている共に、樹状細胞の発生および分化を調節します。IL7は、さらに、中枢神経系の発生、筋発生、および骨格筋細胞の遊走の調節因子としても報告されています[PMID:29663382 、29655570 、29449560 ]。
Humankine® IL-7 商品について
アニマルフリー組換えヒトIL-7は、ヒト293細胞で発現されたリコンビナントタンパク質です。高グリコシル化タンパク質として発現されます。還元条件では、IL-7は19 kDa、25 kDa、および30 kDaの3つのバンドとして検出されます。大腸菌発現系で産生されたIL-7は、17 kDaの単一のバンドとして検出されます。IL-7は、B細胞およびT細胞の発生で重要な造血サイトカインです。IL-7は、他の因子と結合することで、それらの因子と共に、成熟T細胞の増殖を刺激します。血清フリーの既知成分(chemically defined)培地で、ヒト細胞発現システムを用いて発現され、確実なグリコシル化を実現します。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。