PDGFbbとは?
PDGFbbは、血小板由来成長因子(platelet-derived growth factor)ファミリーのメンバーです。血小板由来成長因子ファミリーのメンバー(PDGF-A、B、C、D)は、間葉系由来細胞に対するマイトジェン因子であり、8システイン残基のモチーフを持つという特徴があります。PDGFbbは、特に中枢神経系、皮膚、胎盤における周皮細胞(pericytes)および血管平滑筋細胞の増殖と動員に不可欠です。PDGFbbは、血管発生において機能します。また、創傷治癒においても役割を果たします[PMID:29266203 、28851707 、28556368 ]。
Humankine® PDGFbb 商品について
PDGFbbは、血管形成、有糸分裂誘導、走化性などを促進する増殖因子です。PDGFファミリーのメンバー(4つのホモ二量体と1つのヘテロ二量体)は、分泌型のジスルフィド結合二量体の糖タンパク質であり、PDGF受容体(PDGFR)との相互作用により、自己の細胞機能を調節します。PDGFbbは、血小板のα顆粒によって、合成、貯蔵、放出されます。PDGFbbは、PDGF-2、 ベカプレルミン/Becaplermin、GDGFとしても知られます。PDGFのシグナル伝達における調節不全が腫瘍形成および癌の進行に関連することが示唆されています。組換えPDGFbbは、慢性潰瘍の治療や外科手術の治癒促進での使用が研究されています。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。