トロンボポエチンとは?
トロンボポエチン(TPO:Thrombopoietin)は、哺乳動物における巨核球の発生および血小板産生における主要な調節因子です。ヒトTPOは、恒常的に循環し、TPO受容体であるMPL(myeloproliferative leukemia protein)との相互作用を介して血小板産生に寄与します。TPOはまた、造血幹細胞(HSC:hematopoietic stem cells)の維持および調節においても重要な役割を果たします。
Humankine® TPO(Thrombopoietin)商品について
アニマルフリー組換えヒトTPOは、ヒト293細胞で発現されたリコンビナントタンパク質です。単量体の糖タンパク質として発現され、見かけの分子量80〜85 kDaを示します。本製品は、血清フリーの既知成分(chemically defined)培地で産生されます。ヒト293細胞における産生は、確実なグリコシル化を実現し、細胞培地中での安定性に寄与します。C末端領域のグリコシル化は、細胞からのTPOの分泌、および分泌されたTPOの残存に重要であると考えられます。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。