記事ID ： 44929

熱処理（HIER）法による免疫組織化学（IHC）用サンプルのエピトープ露出に有効クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（pH 6.0）

カテゴリから探す > 抗体アッセイ > 免疫組織染色（IHC：Immunohistochemistry） > 抗原賦活化液

メーカー名：Proteintech Group, Inc.

クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（pH 6.0）は、免疫組織化学（IHC）染色実験において、パラフィン包埋（FFPE）切片サンプルの抗原賦活化（Antigen Retrieval）に使用できる抗原賦活化液です。熱処理法（HIER：Heat-Induced Epitope Retrieval）に基づくエピトープ（抗体反応部位）を再露出させる方法に有効です。調製済みの抗原賦活化バッファーは濃縮タイプ（50倍）として提供されます。

抗原賦活化液熱処理法／酵素処理法濃縮タイプ

構成内容

クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（50倍濃縮）：100 mL

写真1. クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（pH 6.0）の外観

使用方法

■ 操作手順

標準的方法に従って免疫組織化学（IHC）染色用の組織切片スライドを調製します。スライド上のパラフィン包埋（FFPE）切片をキシレンで脱パラフィン後、濃度を徐々に低くしたエタノール系列を使用して再水和します。
クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファーストック溶液（50x）に蒸留水／精製水（ddH₂O）を加えてワーキング溶液（1x）を調製します。例えば、500 mLのワーキング溶液（1x）を調製する場合、10 mLのクエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファーストック溶液（50x）に対し、490 mLの蒸留水／精製水（ddH₂O）を加えてください。
※ 1 Lビーカーに調製した500 mLの抗原賦活化バッファー（1x）は、1～2つのスライドラック（スライドバスケット）に適した容量です。
クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（1x）をヒーターを使用して95～98℃に加熱します。
※ 蒸発の防止／蒸気の吸入を避けるために、ビーカーを蓋またはアルミホイルで覆ってください。
加熱したクエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（1x）にスライドラックを浸し、温度を維持しながら15～20分間インキュベートします。
ビーカーの加熱を止めた後、そのまま35～40分静置し、室温まで放冷します。
その後、標準的方法に従って免疫組織化学（IHC）染色の各ステップ（クエンチング、ブロッキング、一次抗体、二次抗体とのインキュベート、発色、対比染色、封入）を実施してください。

ご使用前の留意事項

商品到着後、「クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファー（50倍濃縮）」は冷蔵（2～8℃）で保存してください。
ご使用前、クエン酸ナトリウム抗原賦活化バッファーストック溶液（50x）を蒸留水／精製水（ddH₂O）を用いてワーキング溶液（1x）となるように調製してください。
各実験によって調製するワーキング溶液の量は異なるため、事前に必要量を算出してください。
ワーキング溶液の保存期間は濃縮液よりも短くなることにご留意ください。