ページの本文へ移動

記事ID : 46082
研究用

T細胞・NK細胞に発現する抑制性免疫チェックポイント分子を検出 蛍光標識TIGIT抗体

このエントリーをはてなブックマークに追加

蛍光標識TIGIT抗体(anti TIGIT antibody)は、ヒトTIGITタンパク質を検出する蛍光色素標識済みのアルパカ由来組換えモノクローナルVHH抗体です。VHH抗体は、Nanobody®としても知られるラクダ科動物の「重鎖抗体(Heavy chain-only antibody)」由来の抗原結合ドメインであり、高い特異性と親和性を示します。

高親和性&高特異性アルパカ組換えVHH優れた浸透性&解像度

背景

■ TIGITとは?

TIGIT(T-cell immunoreceptor with Ig and ITIM domains)は、VSIG9やVSTM3としても知られ、T細胞(制御性T細胞やメモリーT細胞)やナチュラルキラー(NK)細胞に発現する免疫受容体です[PMID: 19011627 外部リンク]。TIGITは免疫グロブリン可変ドメイン、膜貫通ドメイン、免疫受容体チロシン抑制性モチーフ(ITIM)を持ちます。TIGITはCD155(PVR、ポリオウイルス受容体)に高い親和性で結合し、CD112(PVRL2)にもより低い親和性で結合します。樹状細胞上のCD155/PVRに対するTIGITの結合・相互作用は、免疫抑制的に働くサイトカインであるIL-10の分泌を増加させ、炎症性サイトカインの分泌を減少させます。そのことにより抑制的な樹状細胞生成を促進し、T細胞の活性化を制御することが報告されています[PMID: 19011627 外部リンク]。またTIGITは、免疫受容体チロシン抑制性モチーフ(ITIM)を介したシグナル伝達機構によってNK細胞の細胞傷害性を直接的に抑制することができます[PMID:19815499 外部リンク]。

■ VHH抗体(Nanobody®)とは?

VHHとは、ラクダ、ラマ、アルパカ等のラクダ科動物に由来する重鎖抗体の抗原結合ドメイン(VHH:variable heavy domain of heavy chain antibody)です。VHH抗体は、既知の抗体の中で最も小さな分子量を持つ、単一ドメインの抗体フラグメントです(VHH:約12~15 kDa、従来型IgG抗体:約150 kDa)。一般的な抗体と比べて、10分の1程度とサイズが小さく、高い特異性と親和性を示すことで知られます。

ラクダ科動物の重鎖抗体・VHH
図. ラクダ科動物のユニークな重鎖抗体・VHH
図. 従来の1/10ほどの分子量
図. 従来の1/10ほどの分子量

■ Proteintech Group(プロテインテック)とは?

Proteintech Group, Inc.(プロテインテック)社は、2001年に設立された抗体製造メーカーです。現在までに、米国本社の他、英国、中国、ドイツ、フランス、シンガポール等で支社を展開し、各国で様々なマーカー抗体、タンパク質研究用試薬を供給しています。国内におけるテクニカルサポート等は、2016年より株式会社プロテインテック・ジャパン(www.ptglab.co.jp 外部リンク)が担当しています。

  • 全てオリジナル商品:自社ラボで製造、検証済み(購入後1年間の交換保証付き)
  • 数多くの評判:国内・海外における累計130,300報以上の論文使用実績(2025年4月現在)
  • 迅速な納期:約20,000品目を当社倉庫に国内在庫!
\新年度スタートを応援!キャンペーン開催中/
最大25%オフ★人気抗体がまとめてお得!PRIME BUY抗体特割キャンペーンキャンペーン中

プロテインテックは「世界で評価されている抗体サプライヤー」

プロテインテックは、引用数ランキング付き抗体検索サイトを運営する英国の「CiteAb 外部リンク」が主催する「2025 CiteAb Awards」において「Researchers' choice(研究者の選択)外部リンク」部門および「Educational Resource of the Year(今年の教育リソース)外部リンク」部門の受賞者として選出されました。優れた品質と製品ラインアップに加え、カスタマーサービスや教育コンテンツが高く評価されています。

以下のリンクから、プロテインテックの主なカテゴリー製品をご覧いただけます。

 

使用目的

  • 高い特異性と親和性でヒトTIGITタンパク質を検出可能
  • 免疫蛍光染色(IF)、フローサイトメトリー(FC)適用
  • 安定な蛍光色素による高解像なイメージングを実現

特長

■ 蛍光標識TIGIT抗体(VHH)
商品名 蛍光標識TIGIT抗体(anti TIGIT antibody)
品番 FITC-tgt-150 外部リンクCL555-tgt-150 外部リンクCL647-tgt-150 外部リンク
抗体タイプ 組換えモノクローナルVHH抗体(Nanobody®)
交差種 ヒト
アプリケーション FC(フローサイトメトリー)、IF(免疫蛍光染色)
標識(Ex/Em) FITC Plus(495 nm / 524 nm)
CoraLite® Plus 555(554 nm / 570 nm)
CoraLite® Plus 647(654 nm / 674 nm)
宿主動物 アルパカ
抗体分子量 14.346 kDa
形状 液体
保存バッファー 500 mM NaCl, 10 mM HEPES pH 7.0, 5 mM EDTA
保存方法 Store at -20℃

その他

■ FITC Plus、CoraLite® Plusスペクトル

重複する蛍光スペクトル領域が最小限であり、それぞれの蛍光色素を同時に使用できます。以下に表示するプロテインテックの蛍光スペクトルビューアーは、Fluorofinder 外部リンク のプラットフォームを搭載しており、多重免疫蛍光染色等の実験のデザインに活用できます。

使用例

■ FITC Plus標識TIGIT抗体(VHH)(品番:FITC-tgt-150)

FITC Plus標識TIGIT抗体を用いたフローサイトメトリー実験のグラフ

図1.TIGITを発現させたHEK細胞のフローサイトメトリー
一過性トランスフェクションによりTIGITを発現させた1X106個のHEK細胞(赤、固定処理無し)と陰性コントロールであるHEK親株細胞(青、固定処理無し)を用いてFITC Plus標識TIGIT抗体(品番:FITC-tgt-150、0.25 µg)で細胞表面を染色した。

FITCプラス標識TIGIT抗体を用いた免疫蛍光染色画像

図2. ヒトTIGITを発現させたHeLa細胞の免疫蛍光染色画像
トランスフェクションによりヒトTIGITを発現させたHeLa生細胞をFITC Plus標識TIGIT抗体(品番:FITC-tgt-150、1:1000、緑)で免疫蛍光染色を実施した。続けて細胞を固定し、核をDAPI(青)で染色した。蛍光顕微鏡画像は20倍の対物レンズを用いて撮影し画像化した。注:本製品による免疫蛍光染色は、細胞のホルムアルデヒド固定後にも行うことができる。

■ CoraLite® Plus 555標識TIGIT抗体(VHH)(品番:CL555-tgt-150)

コーラライトプラス555標識TIGIT抗体を用いたフローサイトメトリー実験のグラフ

図1.TIGIT安定発現CHO細胞のフローサイトメトリー
1X106個のTIGIT安定発現CHO細胞(赤、固定処理無し)と陰性コントロールであるCHO親株細胞(青、固定処理無し)を用いてCoraLite® Plus 555標識TIGIT抗体(品番:CL555-tgt-150、0.25 µg)で細胞表面を染色した。

コーラライトプラス555標識TIGIT抗体を用いた免疫蛍光染色画像

図2. ヒトTIGITを発現させたHeLa細胞の免疫蛍光染色画像
トランスフェクションによりヒトTIGITを発現させたHeLa生細胞を用いてCoraLite® Plus 555標識TIGIT抗体(品番:CL555-tgt-150、1:1000、黄色)で免疫蛍光染色を実施した。続けて細胞を固定し、核をDAPI(青)で染色した。蛍光顕微鏡画像は20倍の対物レンズを用いて撮影し画像化した。注:本製品による免疫蛍光染色は、細胞のホルムアルデヒド固定後にも行うことができる。

■ CoraLite® Plus 647標識TIGIT抗体(VHH)(品番:CL647-tgt-150)

コーラライトプラス647標識TIGIT抗体を用いたフローサイトメトリー実験のグラフ

図1. TIGIT安定発現CHO細胞のフローサイトメトリー
1X106個のTIGIT安定発現CHO細胞(赤、固定処理無し)と陰性コントロールであるCHO親株細胞(青、固定処理無し)を用いてCoraLite® Plus 647標識TIGIT抗体(品番: CL647-tgt-150、0.25 µg)で細胞表面を染色した。

コーラライトプラス647標識TIGIT抗体を用いた免疫蛍光染色画像

図2. ヒトTIGITを発現させたHeLa細胞の免疫蛍光染色画像
トランスフェクションによりヒトTIGITを発現させたHeLa生細胞を用いてCoraLite® Plus 647標識TIGIT抗体(品番: CL647-tgt-150、1:1000、マゼンタ)で免疫蛍光染色を実施した。続けて細胞を固定し、核をDAPI(シアン)で染色した。蛍光顕微鏡画像は40倍の対物レンズで撮影し画像化した。注:本製品による免疫蛍光染色は、細胞のホルムアルデヒド固定後にも行うことができる。

蛍光標識TIGIT抗体

• 蛍光標識モノクローナル抗体(組換えVHH抗体)

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Anti TIGIT, recombinant VHH (Alpaca) Fluorescein Isothiocyanate詳細データ PGI FITC-TGT-150 150 UL
¥88,000
Anti TIGIT, recombinant VHH (Alpaca) CoraLite(R) 555詳細データ PGI CL555-TGT-150 150 UL
¥88,000
Anti TIGIT, recombinant VHH (Alpaca) CoraLite(R) 647詳細データ PGI CL647-TGT-150 150 UL
¥88,000

※ 国内在庫[あり/なし]の最新状況は、↑  品名  クリック先ページ  当社在庫  の表示をご確認ください。タイミングによって[入荷予定あり/当社在庫なし]の場合があります。

[関連]未標識TIGIT抗体

未標識のVHH抗体です。VHHのシステイン残基(チオール基)にマレイミド活性化蛍光体等をご自身で結合できます。

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Anti TIGIT, recombinant VHH, Human (Alpaca) Unlabeled詳細データ PGI TGTCYS2-500 500 UG
¥139,000

※ 国内在庫[あり/なし]の最新状況は、↑  品名  クリック先ページ  当社在庫  の表示をご確認ください。タイミングによって[入荷予定あり/当社在庫なし]の場合があります。

[関連]マウス TIGIT 抗体(クローン番号:1G9)

[関連]免疫チェックポイントVHH抗体(Nanobody®)

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

お問い合わせ


メーカー・代理店一覧

サポート情報

SNSアカウント

オウンドメディア

※当社のWEBサイトはユーザーの利便性を最適にし、それを保証するためにクッキーを使用しています。
 このWEBサイトの利用を継続することで、クッキーの使用に同意することになります。

© COSMO BIO