■ Multi-rAb(マルチ・ラブ)とは?
カクテルタイプの新しい二次抗体
『Multi-rAb(マルチ・ラブ)』は、複数クローンのリコンビナント(組換え)抗体を混合したカクテルタイプの二次抗体です。Multi-rAbに含まれる各クローンは、プロテインテックラボにおける厳格なスクリーニング戦略を介して取得され、厳密な特性解析によって選抜されました。各クローンは同一の免疫グロブリン(IgG)上に位置する重複しないエピトープを正確かつ高感度に認識します。ウェスタンブロット(WB)等のアプリケーション検証と最適化によって、カクテル化する複数クローンの組み合わせのパターンが選択/決定され、最高水準のパフォーマンスを発揮する『新タイプの二次抗体』は完成しました。
図1. 『Multi-rAb(マルチ・ラブ)』の開発プロセス
高いロット間一貫性
『Multi-rAb(マルチ・ラブ)』は「リコンビナント(組換え)モノクローナル抗体」を混合して製造されます。遺伝子配列を取得して作製されたリコンビナント抗体発現用の各クローンは、同質かつ均一な抗体群を産生するため、高いロット間一貫性と安定的な供給能を提供します。ロット間変動を最小限に抑えられるため、研究結果の一貫性/再現性が重要となる長期的プロジェクトにおいても有用です。
最小限の種間交差反応性
二次抗体の非特異的な交差反応性は二次抗体が本来標的としていない免疫グロブリン(Ig)と結合することで生じます。組織中の内在性の免疫グロブリン(Ig)や、マルチプレックス(多重)染色で併用される複数の動物種由来/アイソタイプの一次抗体に対して非特異的に結合した場合、高いバックグラウンドにつながります。『Multi-rAb(マルチ・ラブ)』の開発プロセスでは、ターゲット動物種以外のIgGへの交差反応性が最小限のクローンをスクリーニングし、厳選されたクローンから発現させたリコンビナントモノクローナル抗体を混合しています。そのため、高い種特異性と低いバックグラウンドを実現します。