カクテルタイプの抗ウサギIgG／マウスIgGリコンビナント抗体 Multi-rAb（マルチ・ラブ）二次抗体

『Multi-rAb（マルチ・ラブ）』は、複数クローンのヤギ由来モノクローナル抗体をカクテル化した『新タイプの二次抗体』です。一次抗体の免疫グロブリン（ウサギIgG／マウスIgG）の重複しない複数エピトープを正確に認識するため、「モノクローナル抗体の優れた特異性」と「ポリクローナル抗体のような高い検出感度」の両面の特性を発揮します。

豊富なラインアップを提供する『従来型の二次抗体』や免疫蛍光染色に最適な『ナノ二次抗体』も取り扱いしています。

■ カクテルタイプの新しい二次抗体

『Multi-rAb（マルチ・ラブ）』は、複数クローンのリコンビナント（組換え）抗体を混合したカクテルタイプの二次抗体です。Multi-rAbに含まれる各クローンは、プロテインテックラボにおける厳格なスクリーニング戦略を介して取得され、厳密な特性解析によって選抜されました。各クローンは同一の免疫グロブリン（IgG）上に位置する重複しないエピトープを正確かつ高感度に認識します。ウェスタンブロット（WB）等のアプリケーション検証と最適化によって、カクテル化する複数クローンの組み合わせのパターンが選択／決定され、最高水準のパフォーマンスを発揮する『新タイプの二次抗体』は完成しました。

図1. 『Multi-rAb（マルチ・ラブ）』の開発プロセス

■ 最小限の種間交差反応性

二次抗体の非特異的な交差反応性は二次抗体が本来標的としていない免疫グロブリン（Ig）と結合することで生じます。組織中の内在性の免疫グロブリン（Ig）や、マルチプレックス（多重）染色で併用される複数の動物種由来／アイソタイプの一次抗体に対して非特異的に結合した場合、高いバックグラウンドにつながります。『Multi-rAb（マルチ・ラブ）』の開発プロセスでは、ターゲット動物種以外のIgGへの交差反応性が最小限のクローンをスクリーニングし、厳選されたクローンから発現させたリコンビナントモノクローナル抗体を混合しています。以下のデータが示す通り、交差吸着処理済みポリクローナル二次抗体と同等以上の高い種特異性と低いバックグラウンドを実現します。

図2. Multi-rAb（マルチ・ラブ）製品と競合他社製品（交差吸着処理済み製品／未処理製品）を用いた各動物種IgGに対する交差反応性の比較。

■ 高いロット間一貫性

『Multi-rAb（マルチ・ラブ）』は「リコンビナント（組換え）モノクローナル抗体」を混合して製造されます。遺伝子配列を取得して作製されたリコンビナント抗体発現用の各クローンは、同質かつ均一な抗体群を産生するため、高いロット間一貫性と安定的な供給能を提供します。ロット間変動を最小限に抑えられるため、研究結果の一貫性／再現性が重要となる長期的プロジェクトにおいても有用です。

図3. 様々なライセートを用いて実施されたロット間一貫性検証（3つの異なるバッチ／ロット間を比較）。

• ［資料請求はこちら］プロテインテック社 Multi-rAb（マルチ・ラブ）チラシ

• WB、IF、FC、ELISA等の各種アプリケーションで検証されています。
• モノクローナル抗体の「優れた特異性」&ポリクローナル抗体のような「高い検出感度」を発揮します。
• 安定的な供給能、高いロット間一貫性、再現性を備えるため、長期的プロジェクトにも最適です。
• 対象動物種以外への交差反応性が最小限のクローンを選抜しています。
• 液体フォーマット／グリセロールバッファー入り（-20 ℃の冷凍庫で凍らず便利！）で提供されます。
• 「ドロッパーボトル」入りの「IHC用ポリマー試薬」タイプも新登場しました（4 ℃保存／希釈済み／Ready to use）!

■ ウェスタンブロット（WB）検出（化学発光法／蛍光法）

図. 様々なライセートのウェスタンブロット（WB）。一次抗体としてBeta Cateninウサギポリクローナル抗体（品番：51067-2-AP、希釈倍率1:50000）を使用し、二次抗体としてMulti-rAb HRP-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR001、希釈倍率1:20000）を用いて化学発光検出した。

図. 様々なライセートのウェスタンブロット（WB）。一次抗体としてU2AF2マウスモノクローナル抗体（品番：68166-1-Ig、希釈倍率1:20000）を使用し、二次抗体としてMulti-rAb HRP-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM001、希釈倍率1:20000）を用いて化学発光検出した。

図. 様々なライセートの蛍光ウェスタンブロット（WB）。一次抗体としてEIF3Eマウスモノクローナル抗体（品番：67095-1-Ig、アイソタイプ：IgG1）を使用し、二次抗体としてMulti-rAb CoraLite® Plus 750-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM006、希釈倍率1:10000）を用いて蛍光検出した。

図. 様々なライセートの蛍光ウェスタンブロット（WB）。一次抗体としてBeta Tubulinリコンビナントウサギモノクローナル抗体（品番：80713-1-RR）を使用し、二次抗体としてMulti-rAb CoraLite® Plus 750-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR006、希釈倍率1:10000）を用いて蛍光検出した。

■ 免疫蛍光染色（IF）解析（培養細胞／組織切片）

図. MCF-7細胞の免疫蛍光染色。緑：ZO-1ウサギポリクローナル抗体（品番：21773-1-AP）／Multi-rAb CoraLite® Plus 488-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR002、希釈倍率1:500）。赤：Alpha Tubulinマウスモノクローナル抗体（品番：66031-1-Ig）／Multi-rAb CoraLite® Plus 594-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM004、希釈倍率1:500）。

図. HeLa細胞の免疫蛍光染色。緑：Alpha Tubulinウサギポリクローナル抗体（品番：11224-1-AP）／Multi-rAb CoraLite® Plus 488-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR002、希釈倍率1:500）。赤：NPM1マウスモノクローナル抗体（品番：60096-1-Ig）／Multi-rAb CoraLite® Plus 594-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM004、希釈倍率1:500）。

図. マウス小脳組織の免疫蛍光染色。使用組織：FFPE（ホルマリン固定パラフィン包埋）マウス小脳組織。緑：NeuNウサギポリクローナル抗体（品番：26975-1-AP）／Multi-rAb CoraLite® Plus 488-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR002、希釈倍率1:500）。オレンジ：Calbindin-D28kマウスモノクローナル抗体（品番：66394-1-Ig）／Multi-rAb CoraLite® Plus 555-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM003、希釈倍率1:500）。

図. ラット脳切片の免疫蛍光染色。使用組織：FFPE（ホルマリン固定パラフィン包埋）ラット脳切片。マゼンタ：GFAPウサギポリクローナル抗体（品番：16825-1-AP）／Multi-rAb CoraLite® Plus 647-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR005、希釈倍率1:500）。緑：NeuNマウスモノクローナル抗体（品番：66836-1-Ig）／Multi-rAb CoraLite® Plus 488-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM002、希釈倍率1:500）。

■ フローサイトメトリー解析

図. MOLT4細胞のフローサイトメトリー：1X10^6個のMOLT4（Human Leukemia T-Lymphoblast cell line）の細胞表面を染色した。一次抗体：HLA class I ABC Polyclonal antibody（品番：15240-1-AP、0.2 µg）、Rabbit IgG control Polyclonal antibody（品番：30000-0-AP、0.2 µg）。二次抗体：Multi-rAb CoraLite® Plus 488-Goat Anti-Rabbit Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAR002）。

図. MOLT4細胞のフローサイトメトリー：1X10^6個のMOLT4（Human Leukemia T-Lymphoblast cell line）の細胞表面を染色した。一次抗体：Human CD8抗体（品番：65204-1-Ig、クローン番号：UCHT4、0.2µg）、Mouse IgG2a isotype control Monoclonal antibody（品番：66360-2-Ig、0.2 µg）。二次抗体：Multi-rAb CoraLite® Plus 488-Goat Anti-Mouse Recombinant Secondary Antibody（H+L）（品番：RGAM002）。

■ 免疫組織化学（IHC）染色（FFPE組織切片）

図. マウス結腸組織の免疫組織化学（IHC）。Tris-EDTA buffer（pH 9.0）を用いて抗原賦活化を実施したFFPE（ホルマリン固定パラフィン包埋）マウス結腸組織スライドに対し、一次抗体としてE-cadherinウサギポリクローナル抗体（品番：20874-1-AP、希釈倍率1:5000）を使用し、二次抗体としてMulti-rAb Polymer HRP-Goat anti-rabbit Recombinant secondary antibody（品番：RGAR011、Ready-to-use）を用いて検出を実施した（10倍レンズ下）。

図. ヒト結腸がん組織の免疫組織化学（IHC）。Tris-EDTA buffer（pH 9.0）を用いて抗原賦活化を実施したFFPE（ホルマリン固定パラフィン包埋）ヒト結腸がん組織スライドに対し、一次抗体としてBeta Cateninマウスモノクローナル抗体（品番：66379-1-Ig、希釈倍率1:20000）を使用し、二次抗体としてMulti-rAb Polymer HRP-Goat anti-mouse Recombinant secondary antibody（品番：RGAM011、Ready-to-use）を用いて検出を実施した。

Multi-rAb（マルチ・ラブ）二次抗体（WB、IF、FC用）

Multi-rAb（マルチ・ラブ）ポリマー試薬（IHC用）

• ［参考：プロテインテック社製品ページ］Multi-rAb（マルチ・ラブ）カクテルタイプの組換え二次抗体 

■ CoraLite® Plus（コーラライトプラス）スペクトル

マルチプレックス（多重）染色にも有用な、各種CoraLite® Plus色素（コーラライトプラス：プロテインテックが提供する独自の蛍光色素）を標識したMulti-rAb（マルチ・ラブ）二次抗体を提供しています。重複する蛍光スペクトル領域が最小限であり、それぞれの蛍光色素を同時に使用できます。以下に表示するプロテインテックの蛍光スペクトルビューアーは、Fluorofinder  のプラットフォームを搭載しており、多重免疫蛍光染色等の実験のデザインに活用できます。

• ［参考：CoraLite®蛍光色素について］CoraLite®（コーラライト）／CoraLite® Plus（コーラライトプラス）蛍光色素 

※ 国内在庫［あり/なし］の最新状況は、↑  品名  クリック先ページ  当社在庫  の表示をご確認ください。タイミングによって［入荷予定あり/当社在庫なし］の場合があります。

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