金ナノ粒子コンジュゲートは、光学顕微鏡および電子顕微鏡観察におけるプローブとして使用されるなど、生物学的アプリケーションで幅広く利用されています。
安定した金ナノ粒子コンジュゲートは、タンパク質と金コロイドの表面層間で生じる静電相互作用と疎水性相互作用に基づく受動吸着によって容易に調製することができます。受動吸着のプロセスは、タンパク質の等電点(pI)付近の pH で最大の効率を示します。
金ナノ粒子コンジュゲートを調製する時に考慮すべき重要なパラメーターは、金コロイドに結合したタンパク質の量です。金表面に吸着されるタンパク質があまりにも少量の場合、標準的なバッファー中に存在する電解質の添加時に、凝集が起こります。したがって、コロイドの安定性とタンパク質が飽和濃度に達したかどうかを決定するための滴定が実施されます。