貴金属ナノ粒子(金ナノ粒子、銀ナノ粒子)の抗体コンジュゲートは、比較的容易に調製できてかつ目視での検出が可能なため、検出プローブとして多くのアッセイで利用されています。例えば、ウェスタンブロットやドットブロットアッセイ、ラテラルフロー、垂直型フローアッセイ等の用途に適用されます。 また、各貴金属ナノ粒子は 特徴的な光学特性 を示すため、別の色の二次プローブを使用することによってマルチカラーの検出も可能です(図1)。
金ナノ粒子コンジュゲート などの貴金属ナノ粒子プローブを用いてブロットしたタンパク質を検出する場合、ナノ粒子プローブが結合することで標的タンパク質の存在は赤色で示されます(図1)。さらに、銀増感法(金標識体への銀粒子の沈着を原理とする増感法)を組み合わせることで、従来の比色検出方法と同等かそれ以上の高い感度で、ウェスタンブロットやドットブロット検出を行うことができます。また、金属ナノ粒子標識タンパク質コンジュゲートを用いた二次検出法は、標準的なウェスタンブロットプロトコールに適応し、検出スキームの大きな変更を必要としません。