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PTENは細胞間の平和維持軍か?
PTEN: An Intercellular Peacekeeper?
Sci. Signal., 13 November 2012
Vol. 5, Issue 250, p. pe50
[DOI: 10.1126/scisignal.2003685]
Nick R. Leslie*
Division of Cell Signalling and Immunology, College of Life Sciences, University of Dundee, James Black Centre, Dundee DD1 5EH, UK.
* Corresponding author. E-mail: n.r.leslie@dundee.ac.uk
要約:細胞はその細胞内酵素を自身で合成していると一般には想定されている。したがって、潜在的がん細胞内で特定の遺伝子の発現が抑制されると、その後にはタンパク質機能が損なわれることが予想される。しかし、ある刺激的な研究によって、細胞内の腫瘍抑制に関して予想外の機構が示された。すなわち、サイトゾル酵素の1つであるPTEN(phosphatase and tensin homolog deleted from chromosome 10)がエキソソームによって細胞間で移送され、標的細胞においてシグナル伝達と増殖を抑制することが明らかになった。
N. R. Leslie, PTEN: An Intercellular Peacekeeper? Sci. Signal. 5, pe50 (2012).