• ホーム
  • 単一アミノ酸置換はTRAF3アダプタータンパク質の抗ウイルス活性をTRAF5に付与する

単一アミノ酸置換はTRAF3アダプタータンパク質の抗ウイルス活性をTRAF5に付与する

Single Amino Acid Substitutions Confer the Antiviral Activity of the TRAF3 Adaptor Protein onto TRAF5

Research Article

Sci. Signal., 13 November 2012
Vol. 5, Issue 250, p. ra81
[DOI: 10.1126/scisignal.2003152]

Peng Zhang1*, Anna Reichardt2*, Huanhuan Liang1*, Roghiyh Aliyari2, David Cheng2, Yaya Wang2, Feng Xu2, Genhong Cheng2†, and Yingfang Liu1†

1 State Key Laboratory of Biomacromolecules, CAS Key Laboratory of Infection and Immunity, Institute of Biophysics, Chinese Academy of Science, Beijing 100101, China.
2 Department of Microbiology, Immunology and Molecular Genetics, University of California, Los Angeles, CA 90095, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† To whom correspondence should be addressed. E-mail: gcheng@mednet.ucla.edu (G.C.); liuy@ibp.ac.cn (Y.L.)

要約:細胞質アダプタータンパク質であるTRAF(腫瘍壊死因子受容体関連因子)ファミリーは、自然免疫応答と獲得免疫応答を調節する細胞内シグナル伝達経路に細胞表面受容体を結び付ける。ウイルスを検出するパターン認識受容体の構成要素であるRIG-I(レチノイン酸誘導性遺伝子I)の活性化に応答して、TRAF3はアダプタータンパク質のCardif[カスパーゼ活性化リクルートドメイン(CARD)アダプター誘導性インターフェロン-β(IFN-β)]に結合して、I型IFNを誘導する。今回われわれは、TRAF5のTRAFドメインとCardifのTRAF-相互作用モチーフに由来するペプチドに結合しているTRAF3のTRAFドメインの結晶構造について報告する。これらの構造を比較することによって、TRAF3のCardif結合ポケット付近に位置し、Cardif認識に寄与する可能性のある2つの残基(Tyr440およびPhe473)を同定した。In vitroおよび細胞を用いた実験から、TRAF3のこれらの残基に対応する残基に変異を有するTRAF5は、TRAF3様の抗ウイルス活性を有することが示された。これらの結果から、RIG-Iを介するIFN産生の活性化にTRAF3が果たす重要な役割の構造的基盤が得られる。

P. Zhang, A. Reichardt, H. Liang, R. Aliyari, D. Cheng, Y. Wang, F. Xu, G. Cheng, Y. Liu, Single Amino Acid Substitutions Confer the Antiviral Activity of the TRAF3 Adaptor Protein onto TRAF5. Sci. Signal. 5, ra81 (2012).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2012年11月13日号

Editors' Choice

がん
TLR2の非炎症性の側面

Research Article

単一アミノ酸置換はTRAF3アダプタータンパク質の抗ウイルス活性をTRAF5に付与する

テトラスパニンのCD37はα4β1インテグリン–Aktシグナル伝達軸を組織化して形質細胞の長期間の生存を支える

Perspectives

PTENは細胞間の平和維持軍か?

最新のResearch Article記事

2025年11月11日号

SH2ドメイン含有シグナル伝達タンパク質SHP2およびSRCではイオン化可能なネットワークがpH依存性アロステリーを仲介する

2025年11月11日号

CSF1R-CAR T細胞はCSF1Rシグナル伝達を誘導し、標的細胞の増殖を促進しうる

2025年11月04日号

白血球には乾癬様皮膚炎症時の動員を制御するヘパラン硫酸グリコカリックスがある

2025年11月04日号

コルドイドグリオーマのPRKCA D463H変異はマウスにおいて早発性軟骨肉腫を誘導するキナーゼ不活性型機能獲得型対立遺伝子である

2025年10月28日号

腸由来のソルビトールは腸内細菌の非存在下で脂肪性肝疾患を引き起こす