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GPR97/ADGRG3のテザーアゴニストによる活性化は好中球の極性化と遊走を誘導するが、ベクロメタゾンではそのような作用は認められない
Activation of GPR97/ADGRG3 by its tethered agonist, but not by beclomethasone, induces neutrophil polarization and migration

SCIENCE SIGNALING
17 Feb 2026 Vol 19, Issue 925
DOI: 10.1126/scisignal.abo5234
Tyler Bernadyn1, Frank Kwarcinski1, Naincy Chandan1, Riya Gandhi1, Yuling Feng1, Michael Holinstat1, Carole A. Parent1, 2, 3, 4, Alan V. Smrcka1, Gregory G. Tall1, *
- 1 Department of Pharmacology, University of Michigan Medical School, Ann Arbor, MI 48109, USA.
- 2 Life Sciences Institute, University of Michigan, Ann Arbor, MI 48109, USA.
- 3 Department of Cell and Developmental Biology, University of Michigan Medical School, Ann Arbor, MI 48109, USA.
- 4 Rogel Cancer Center, University of Michigan Medical School, Ann Arbor, MI 48109, USA.
- * Corresponding author. Email: gregtall@umich.edu
Editor's summary
接着型GPCRのGPR97(別名ADGRG3)は、せん断応力によって、テザーアゴニストとして知られるアミノ酸7個の配列が分子内相互作用できるようになると活性化される。Bernadynらは、テザーアゴニストペプチド模倣体と、GPR97アゴニストであると提唱されている、臨床的に使用される副腎皮質ステロイドのベクロメタゾンによるGPR97の活性化を評価した(LangenhanによるFocusを参照)。ペプチド模倣体は、複数のアッセイにおいてGPR97の下流のシグナル伝達を活性化し、GPR97依存的に好中球の極性化および走化性を誘導したが、ベクロメタゾンではそのような作用は生じなかった。これらの結果は、テザーアゴニストまたはペプチド模倣体が、検出可能なシグナル伝達を発生させ、好中球の形態および機能に生物学的に重要な変化を生み出す形で、GPR97を活性化することを立証するものである。—Wei Wong
要約
ほとんどの接着型Gタンパク質共役受容体(AGPCR)は、テザーアゴニストが、せん断応力によるAGPCRのN末端フラグメントとC末端フラグメントの解離によって露出し、分子内結合することによって活性化される。露出したテザーアゴニストは、C末端フラグメントに存在するオルソステリック部位に結合し、AGPCRの活性状態を安定化させる。副腎皮質ステロイドは、GPR97/ADGRG3のオルソステリックアゴニストであると提唱されている。今回われわれは、GPR97/ADGRG3が、古典的なテザーアゴニスト機構によって活性化されることを示した。細胞ベースのルシフェラーゼレポーターアッセイおよび受容体/Gタンパク質再構成アッセイにおいて、GPR97/ADGRG3は、アゴニストペプチド模倣体と、ADGRGサブファミリーの部分アゴニストである3-acetoxydihydrodeoxygeduin(3-α-DOG)によって刺激されたが、副腎皮質ステロイドには刺激されなかった。GPR97は、G13、GsおよびGiと共役するが、Gqとは共役しない、多様なGタンパク質に共役するAGPCRであることが示された。GPR97は好中球に豊富に存在し、好中球は活性化すると細胞形状の変化と極性化を起こし、遊走する。ヒトおよびマウス好中球において、GPR97のテザーアゴニストペプチド模倣体または3-α-DOGによる活性化は、cAMP産生、極性化および走化性を強力に刺激した。マウス好中球におけるこれらの作用はGPR97を必要とし、いずれの細胞型でも副腎皮質ステロイドのベクロメタゾンによって模倣されなかった。総合すると、われわれの結果は、GPR97/ADGRG3はテザーアゴニスト機構を用いてGタンパク質シグナル伝達を活性化し、好中球の極性化と遊走を誘導することを示している。
2026年2月17日号






