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単純な合成タンパク質足場は、酵母および哺乳類細胞において調整可能な人工MARK回路を作り出すことができる
Simple synthetic protein scaffolds can create adjustable artificial MAPK circuits in yeast and mammalian cells
Sci. Signal. 30 Jun 2015:
Vol. 8, Issue 383, pp. ra66
DOI: 10.1126/scisignal.aab3397
Jihoon Ryu and Sang-Hyun Park*
Department of Biological Sciences, Seoul National University, Seoul 151-742, Korea.
* Corresponding author. E-mail: biopark@snu.ac.kr
要約 真核細胞シグナル伝達のハブとして、足場タンパク質は、シグナル伝達回路を組換え、操作するための魅力的な標的である。われわれは、酵母接合に関与するマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)カスケードの組換えキナーゼと相互作用する反復PDZドメインを用いて合成足場を設計し、モジュール相互作用がキナーゼカスケードをどのように媒介するかを検討した。合成足場はシグナル伝達回路の論理ゲートとして機能した。われわれは、内因性の酵母足場Ste5を、PDZ結合モチーフを用いて組換えたキナーゼまたはホスファターゼに結合するPDZドメインの数が異なるデザイナー足場に置き換えた。経路の活性には膜との会合が必要であったが、驚いたことに、接合反応は、PDZドメインを2つしか持たない足場が回路に含まれる場合に起こった。この場合、3つのキナーゼのうち2つにしか同時に結合することができない。さらに、MAPK経路の3層は、最上層[MAPKキナーゼキナーゼ(MAPKKK)]から最下層(MAPK)にかけて位置の柔軟性が低下した。これは、浸透圧調節性経路またはプロテインキナーゼC経路から合成足場へのMAPKKK結合が接合反応のレポーターを活性化したが、MAPKはそうではなかったのと同様である。われわれはまた、出力の期間および強度がホスファターゼの動員または動員されたタンパク質の足場に対する親和性を変化させることで変更できること、デザイナーMAPK足場が哺乳類細胞で機能することを示した。このように、デザイナー足場を用いたこの合成アプローチは、シグナル伝達経路の合理的な操作または組換えを可能にし、足場タンパク質の機能的役割に対する洞察を提供するはずである。
Citation: J. Ryu, S.-H. Park, Simple synthetic protein scaffolds can create adjustable artificial MAPK circuits in yeast and mammalian cells. Sci. Signal. 8, ra66 (2015).