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転写因子MAFKは標的GPNMBを介してトリプルネガティブ乳がん細胞のEMTと悪性進行を誘導する

The transcription factor MAFK induces EMT and malignant progression of triple-negative breast cancer cells through its target GPNMB

Research Article

Sci. Signal. 11 Apr 2017:
Vol. 10, Issue 474, eaak9397
DOI: 10.1126/scisignal.aak9397

Yukari Okita1, Minori Kimura1, Rudy Xie1, Chen Chen1, Larina Tzu-Wei Shen1, Yurika Kojima1, Hiroyuki Suzuki1, Masafumi Muratani2, Masao Saitoh3, Kentaro Semba4, Carl-Henrik Heldin5, and Mitsuyasu Kato1,*

1 Department of Experimental Pathology, Graduate School of Comprehensive Human Sciences and Faculty of Medicine, University of Tsukuba, 1-1-1 Tennodai, Tsukuba, Ibaraki 305-8575, Japan.
2 Department of Genome Biology, Graduate School of Comprehensive Human Sciences and Faculty of Medicine, University of Tsukuba, 1-1-1 Tennodai, Tsukuba, Ibaraki 305-8575, Japan.
3 Department of Biochemistry, Interdisciplinary Graduate School of Medicine and Engineering, University of Yamanashi, 1110 Shimokato, Chuo, Yamanashi 409-3898, Japan.
4 Department of Life Science and Medical Bioscience, School of Advanced Science and Engineering, Waseda University, 2-2 Wakamatsu-cho, Shinjuku, Tokyo 162-8480, Japan.
5 Ludwig Institute for Cancer Research, Science for Life Laboratory, Uppsala University, Box 595, SE-751 24 Uppsala, Sweden.

* Corresponding author. Email: mit-kato@md.tsukuba.ac.jp

要約
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)はとくに進行が速く、治療が困難である。たとえば、トランスフォーミング増殖因子-β(TGF-β)経路は、TNBCの進行および転移に関与するが、健常な組織と早期病変においては腫瘍抑制という反対の役割を果たすことから、標的とするには困難が伴う。したがって、TNBCのさらなる分子特性解析により、標的療法の開発と最適な利用に有用な情報がもたらされ、患者の予後が改善される可能性がある。われわれは、TGF-β経路により誘導される転写因子の低分子筋腱膜線維肉腫(MAF)ファミリーに属する、MAFがん遺伝子ファミリータンパク質K(MAFK)が、ヒトTNBCと進行性マウス乳がん細胞株に豊富に存在することを見出した。MAFKは、4T1細胞をマウスに皮下移植した際に、腫瘍形成性増殖と転移を促進した。マウス乳房上皮NMuMG細胞にMAFKを過剰発現させると、上皮間葉転換(EMT)表現型が誘導され、マウスにおいて腫瘍形成と浸潤が促進された。MAFKは、膜貫通糖タンパク質nmb(GPNMB)をコードする遺伝子の発現を誘導した。MAFKと同様に、NMuMG細胞にGPNMBを過剰発現させると、マウスにおいてEMT、腫瘍形成、浸潤が誘導された一方、移植前の腫瘍細胞においてMAFKをノックダウンすると、腫瘍の増殖と進行が抑制された。 TNBC患者において、MAFKおよびGPNMBの発現に予後不良との相関が認められた。これらの結果から、MAFKとその標的遺伝子GPNMBが、TNBC細胞の悪性進行に重要な役割を果たし、TNBC患者の新たな治療標的となる可能性があることが示唆される。

Citation: Y. Okita, M. Kimura, R. Xie, C. Chen, L. T.-W. Shen, Y. Kojima, H. Suzuki, M. Muratani, M. Saitoh, K. Semba, C.-H. Heldin, M. Kato, The transcription factor MAFK induces EMT and malignant progression of triple-negative breast cancer cells through its target GPNMB. Sci. Signal. 10, eaak9397 (2017).

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