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Toll様受容体4の合成アゴニストによる選択的TRIF依存性シグナル伝達

Selective TRIF-Dependent Signaling by a Synthetic Toll-Like Receptor 4 Agonist

Research Article

Sci. Signal., 14 February 2012
Vol. 5, Issue 211, p. ra13
[DOI: 10.1126/scisignal.2001963]

William S. Bowen1,2*, Laurie A. Minns1*†, David A. Johnson1, Thomas C. Mitchell2, Melinda M. Hutton1, and Jay T. Evans1‡

1 GlaxoSmithKline Biologicals, 553 Old Corvallis Road, Hamilton, MT 59840, USA.
2 Institute for Cellular Therapeutics, University of Louisville School of Medicine, Donald Baxter Biomedical Research Building, 570 South Preston Street, Louisville, KY 40202, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Present address: Division of Biological Sciences, Bio Research Building, Room 106, The University of Montana, Missoula, MT 59812, USA.

‡ To whom correspondence should be addressed. E-mail: jay.t.evans@gskbio.com

要約:Toll様受容体4(TLR4)とミエロイド分化-2(MD-2)受容体の複合体へのリガンドの結合に応答して、異なるアダプタータンパク質が関与する2つの主要なシグナル伝達経路が活性化される。1つの経路は炎症促進性応答を引き起こすミエロイド分化マーカー88(MyD88)に依存し、もう1つはI型インターフェロンの産生を引き起こすインターフェロンβ 誘導性Toll–IL-1受容体(TIR)ドメイン含有アダプター(TRIF)に依存する。今回われわれは、TLR4アゴニストでありワクチンアジュバントであるCRX-547(リピドAの合成類似体であるアミノアルキルグルコサミニド4-ホスフェート(AGP)クラスの一種)が、ヒト細胞においてTRIF選択的シグナル伝達を示すことを明らかにした。このシグナル伝達は、リピドAのほとんどのタイプで1-リン酸基に相当するカルボキシ生物学的等価置換基へのわずかな構造的修飾に依存していた。CRX-547はMyD88依存性のシグナル伝達分子やサイトカインの活性化をほとんどあるいはまったく促進しないが、そのTRIF依存性経路の活性化能は、構造的に類縁関係にある炎症性AGPの能力と類似しており、またSalmonella minnesota由来のリポ多糖とも類似していた。このようなTRIF選択的なシグナル伝達応答の結果、MyD88シグナル伝達と関連する炎症性メディエーターの生成が著しく低くなり、それによって毒性が抑制されて、この合成TLR4アゴニストとワクチンアジュバントの治療指数が改善される可能性がある。

W. S. Bowen, L. A. Minns, D. A. Johnson, T. C. Mitchell, M. M. Hutton, J. T. Evans, Selective TRIF-Dependent Signaling by a Synthetic Toll-Like Receptor 4 Agonist. Sci. Signal. 5, ra13 (2012).

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