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培養細胞の核シグナル伝達分子、サイトゾルのシグナル伝達分子、膜結合型シグナル伝達分子の分離方法
A Method to Separate Nuclear, Cytosolic, and Membrane-Associated Signaling Molecules in Cultured Cells
Sci. Signal., 13 December 2011
Vol. 4, Issue 203, p. pl2
[DOI: 10.1126/scisignal.2002373]
Xiaoyong Liu and François Fagotto*
Department of Biology, McGill University, 1205 Dr. Penfield Avenue, Montreal, Quebec H3A 1B1, Canada.
* Corresponding author. Telephone, +1 514-398-6411; fax, +1 514-398-5069; e-mail, francois.fagotto@mcgill.ca
要約:核、細胞質、細胞膜のタンパク質分布を直接比較することは、細胞における過程、特に細胞表面で発生したカスケードが、核などの他の細胞コンパートメントの機能を調節する過程であるシグナル伝達を理解するために重要である。しかし、よく用いられる方法の多くは、核からの細胞膜や細胞骨格の分離や、ヌクレオゾルからのサイトゾルの分離を効率よく行うことができない。この問題は、シグナル伝達経路の研究において、これまでにもシグナル伝達分子の細胞局在の評価を誤らせ、混乱するような結果をもたらしてきたが、細胞質と核の間を往復する可溶性タンパク質の生化学的研究においても課題となっている。われわれは、界面活性剤による膜の部分的な透過処理とその後の密度勾配遠心分離法に基づく簡便な方法について紹介する。この方法によって、様々な哺乳類細胞株において、サイトゾル成分、ヌクレオゾル成分、核内不溶性成分、膜区画の成分を迅速に分離することができる。
X. Liu, F. Fagotto, A Method to Separate Nuclear, Cytosolic, and Membrane-Associated Signaling Molecules in Cultured Cells. Sci. Signal. 4, pl2 (2011).