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異なる特性をもつ複数のアロステリックリガンドによって遊離脂肪酸受容体2を介した組織特異的な生理学的制御を明らかにする

Allosteric ligands with distinct properties uncover tissue-specific physiological regulation mediated by free fatty acid receptor 2

Research Article

SCIENCE SIGNALING
30 Jun 2026 Vol 19, Issue 944
DOI: 10.1126/scisignal.aed9015

Natasja Barki1, *, Aisha M. Hassan Abdelmalik1, Laura Jenkins1, Domonkos Dedeo1, Paul Johnson2, Daniele Bolognini1, Andrew B. Tobin1, Graeme Milligan1, *

  1. 1 Centre for Translational Pharmacology, School of Molecular Biosciences, College of Medical, Veterinary and Life Sciences, University of Glasgow, Glasgow G12 8QQ, UK.
  2. 2 School of Biodiversity, One Health & Veterinary Medicine, College of Medical, Veterinary and Life Sciences, University of Glasgow, Glasgow G12 8QQ, UK.
  3. * Corresponding author. Email: natasja.barki.@glasgow.ac.uk (N.B.); Graeme.Milligan@glasgow.ac.uk (G.M.)

Editor’s summary

短鎖脂肪酸によるGタンパク質共役受容体FFAR2の活性化は、免疫、代謝、炎症を制御することから、さまざまな疾患に対する魅力的な創薬標的となっている。Barkiらは、FFAR2シグナル伝達の生化学的機構と生理学的転帰を調べるために、改変型FFAR2を発現するマウスを作製した。3種類の合成アロステリックアゴニストにより、GqおよびGiファミリータンパク質の差次的な活性化を介した組織特異的な類似作用と拮抗作用の両方が誘導された。これらの知見は、FFAR2の機能について組織特異的で機構的な洞察を提供し、生理学的選択性を有する薬の開発に繋がる可能性がある。—Leslie K. Ferrarelli

要約

個々のGタンパク質共役受容体(GPCR)は、多くの細胞種に存在して複数の生理学的応答を制御することから、標的とするGPCRに選択的に結合するリガンドを組織選択的に設計する必要がある。本研究でわれわれは、多様な組織において、GqおよびGiファミリータンパク質の差次的な活性化を介したGPCR遊離脂肪酸受容体2(FFAR2)のリガンド選択的な作用を明らかにした。これらの作用は、ヘマグルチニンタグを付したヒトFFAR2 DREADD(デザイナー薬物によってのみ活性化されるデザイナー受容体)を発現するマウス由来の組織において、重複する部位に結合するFFAR2のアゴ‐アロステリック制御物質(compound 187およびAZ1729)と個別の部位に結合するFFAR2のアゴ‐アロステリック制御物質(4-CMTB)を用いて解明された。Gqを活性化するリガンドであるcompund 187は、結腸陰窩からの消化管ホルモンGLP-1およびPYYの放出と膵島からのインスリンの分泌を刺激したが、これらの作用はGiバイアス型リガンドAZ1729によって抑制された。compund 187およびAZ1729はいずれも、オルソステリックなDREADDアゴニストとの相乗効果により、骨髄ではGiに媒介される好中球の遊走を、脂肪組織では抗脂肪分解作用を促進したが、4-CMTBはどちらの組織でも効果を示さなかった。対照的に4-CMTBは、単独でも、他のオルソステリックなアゴニストを加えたときも、結腸陰窩と膵島において、Gqシグナル伝達に依存した作用を引き起こした。同じGPCRに作用するアロステリックリガンドの機能的選択性に関するこれらの洞察は、生理学的に特異な治療法の開発を可能にする可能性がある。

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