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特集：生活習慣病

生活習慣病の発症の原点である脂肪組織、特に内臓脂肪組織における脂肪の過剰蓄積が主な原因とされています。脂肪が適度に蓄積した脂肪組織はアディポネクチン等の有用サイトカインを大量に分泌し、動脈硬化の抑制、癌の抑制といった重要な働きをしています。しかし、脂肪が過剰蓄積した脂肪組織はアディポネクチン等の有用サイトカインの分泌が低下し、代わってTNF-α、PAI-1等の炎症性サイトカイン分泌が高まります。この状態が継続することで、やがて全身性の疾患へと進行します。

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当初は脂肪細胞に注目して研究が進められてきましたが、内臓脂肪組織が過剰な脂肪をため込んだ時に軽微な炎症が持続して起こっていることが報告され、その後、脂肪組織中に存在するマクロファージの状態（炎症性マクロファージ（M1）と非炎症性マクロファージ（M2））が生活習慣病発症において重要であることが示されるようになってきました。すなわち、過剰蓄積した脂肪組織内では炎症性マクロファージが多く存在し軽微な炎症を持続していることがわかってきました。

また最近では、宿主の腸内細菌叢（腸内フローラ）がメタボリックシンドロームに関与する環境要因の1つであることが明らかになってきました。実際、肥満個体と正常体重個体との間で腸内フローラが異なることが、実験動物及びヒトにおいて観察されています。今後は、さらなる腸内フローラと生活習慣病の因果関係の解明が期待されます。

摂取エネルギーの代謝の面から追ってみると、白色脂肪細胞の一部褐色化が注目されています。本来、内臓脂肪等は白色脂肪組織に属し、脂肪の蓄積が主な役目とされてきましたが、in vivoにおいて白色脂肪細胞も条件次第で一部褐色化することが見出されました。それにより、成人では微量とされる褐色脂肪細胞の活性化による脂肪蓄積の抑制よりも、体内に多量に存在する白色脂肪細胞の褐色化が肥満抑制に重要なのではないかという考え方が出てきました。また、in vitroにおいてもデキサメタゾン、インドメタシン等の強制分化剤を使わずに脂肪細胞を分化した初代細胞系では、褐色脂肪細胞のマーカーの1つで、発熱を担うタンパクであるUCP-1の発現が、ノルアドレナリン添加により著しく上昇することも確認されています。さらには、いくつかの機能性食品成分がこの反応を促進することも見出されています。

食事から得たエネルギーの一時的保存の場として考えられてきた脂肪組織ですが、アディポネクチンをはじめとした生体機能維持に不可欠なサイトカインの分泌器官としての位置付けは、さらに深まっていくと思われます。

生活習慣病関連商品

	主な研究対象	メーカー
コラーゲン抗糖化アッセイキット		PMC
エラスチン抗糖化アッセイキット（グリセルアルデヒド）		CSR
膵島（ランゲルハンス島）培養キット		PMC
1st strand cDNA（ラット・マウス膵臓）		PMC
糖尿病研究用 ELISA キット		ABV
グルカゴン様ペプチド-1（GLP-1）ELISAキット		APO
インスリン、C-ペプチド、プロインスリンELISAキット		APO
マウスHMW & トータルアディポネクチン ELISAキット		APO
ヒトHMW & トータルアディポネクチン ELISAキット		APO
ヒトアディポネクチン（多量体）ELISAキット		APO
褐色脂肪細胞培養キット		PMC
皮下白色脂肪細胞培養キット		PMC
VAC内臓脂肪細胞		PMC
内臓脂肪分化メディウム・コスメディウム		PMC
精巣上体周囲脂肪細胞		PMC
脂肪細胞蛍光染色キット		PMC
リピットアッセイキット		PMC
GPDH活性測定キット		PMC
ラット脂肪細胞リアルタイムPCR プライマーセット		PMC
ALPCO社　急性腎障害マーカーELISA		APO
2-デオキシグルコース（2DG）細胞内取り込み活性測定キット		CSR
SensoLyte®390 ACE2 活性アッセイキット		ASI
SensoLyte®レニン測定キット		ASI
アンジオテンシン-１（ACE-1)変換酵素活性測定キット		LIF
心筋細胞培養キット		PMC
ゼラチンザイモ電気泳動キット（MMPs検出）		LIF
核内受容体抗体		PPX
腸内フローラ解析		PMC
ヒトアポリポタンパク質ELISAキット		CBL
アポリポタンパク質 ELISA キット		MAB
HUMAN アポリポタンパク質 H ELISA		BVL