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グアナベンズはGADD34/PP1c複合体によるeIF2α脱リン酸化とは独立した経路を介してTLR9シグナル伝達を阻害する

Guanabenz inhibits TLR9 signaling through a pathway that is independent of eIF2α dephosphorylation by the GADD34/PP1c complex

Research Article

Sci. Signal. 23 Jan 2018:
Vol. 11, Issue 514, eaam8104
DOI: 10.1126/scisignal.aam8104

Jessica Perego1, Andreia Mendes1,2, Clarisse Bourbon1, Voahirana Camosseto1,2, Alexis Combes1, Hong Liu3, Thien-Phong Vu Manh1, Alexandre Dalet1, Lionel Chasson1, Lionel Spinelli1, Nathalie Bardin4,5, Laurent Chiche6, Manuel A. S. Santos2,7, Evelina Gatti1,2,7,*,†, and Philippe Pierre1,2,7,*,†

1 Aix Marseille Université, CNRS, INSERM, Centre d'Immunologie de Marseille-Luminy (CIML), 13008 Marseille, France.
2 International Associated Laboratory (LIA) CNRS "Mistra," 13008 Marseille, France.
3 Sanofi, Cambridge, MA 02139, USA.
4 Laboratoire d'Immunologie, Hôpital de la Conception, 13005 Marseille, France.
5 Aix Marseille Université, INSERM, VRCM, 13005 Marseille, France.
6 Hôpital Européen, 13003 Marseille, France.
7 Institute for Research in Biomedicine (iBiMED) and Aveiro Health Sciences Program University of Aveiro, 3810-193 Aveiro, Portugal.

* Corresponding author. Email: gatti@ciml.univ-mrs.fr (E.G.); pierre@ciml.univ-mrs.fr (P.P.)

† These authors contributed equally to this work.

要約

小胞体(ER)ストレスは、免疫細胞において炎症シグナルとサイトカイン産生を誘発または増幅する。ERストレスが消散すると、誘導型ホスファターゼ1補因子GADD34が開始因子eIF2αの脱リン酸化を促進し、それによってタンパク質翻訳を再開できるようにする。グアナベンズなどのいくつかのアミノグアニジン化合物は、eIF2αのリン酸化‐脱リン酸化サイクルを攪乱し、さまざまな細胞種または組織種をタンパク質のミスフォールディングや変性から保護する。われわれは、eIF2α経路の薬理学的阻害が、炎症性サイトカインとI型インターフェロン(IFN)に依存する自己炎症性疾患の治療に有益となる仕組みを検討した。I型インターフェロンの産生は、樹状細胞(DC)においてGADD34によって調節される。マウスおよびヒトのDCとB細胞において、グアナベンズは、エンドソームでのCpGオリゴデオキシヌクレオチドまたはDNA‐免疫グロブリン複合体によるToll様受容体9(TLR9)の活性化を妨げた。in vivoでは、グアナベンズはマウスをCpGオリゴヌクレオチド依存性サイトカインショックから保護し、全身性エリテマトーデスの化学的誘発モデルにおいて、自己免疫症状の重症度を低下させた。しかし、グアナベンズは、eIF2αに対するGADD34活性とは独立して阻害作用を及ぼし、代わりに、抗ウイルス免疫に関連するコレステロール水酸化酵素であるCH25Hの存在量を低下させることがわかった。したがってわれわれの結果から、グアナベンズや類似化合物は、I型IFN依存性の病態の治療に使用できる可能性があり、CH25Hがこれらの疾患をコントロールするための治療標的になりうることが示唆される。

Citation: J. Perego, A. Mendes, C. Bourbon, V. Camosseto, A. Combes, H. Liu, T.-P. V. Manh, A. Dalet, L. Chasson, L. Spinelli, N. Bardin, L. Chiche,M. A. S. Santos, E. Gatti, P. Pierre, Guanabenz inhibits TLR9 signaling through a pathway that is independent of eIF2α dephosphorylation by the GADD34/PP1c complex. Sci. Signal. 11, eaam8104 (2018).

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