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ヒトウイルスにおけるリン酸化部位の収集およびモチーフに基づく予測

Collection and Motif-Based Prediction of Phosphorylation Sites in Human Viruses

Research Resources

Sci. Signal., 31 August 2010
Vol. 3, Issue 137, p. rs2
[DOI: 10.1126/scisignal.2001099]

Daniel Schwartz*† and George M. Church

Department of Genetics, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA.

* Present address: Department of Physiology and Neurobiology, University of Connecticut, Storrs, CT 06269, USA.

† To whom correspondence should be addressed. E-mail: daniel.schwartz@uconn.edu

要約:植物および動物では、タンパク質リン酸化部位の増え続けるリストをまとめるために考案された様々なデータ ベースが確立されているが、ウイルスにはそのような情報のリポジトリは存在しない。今回われわれは、ウイルスの翻訳後修飾(virPTM)データベースを 開発した。このデータベースは、1986年から現在までに発表された52のヒトウイルスに由来するタンパク質中の正確に位置付けられたリン酸化部位329 個の包括的なリストを含む。さらに、ウイルスの新たなリン酸化部位の検出の助けとなるように、scan-xツールを用いて、ヒト細胞で複製する229のウイルスにおける何千ものセリン、トレオニン、およびチロシンリン酸化を極めて特異性高く予測した。われわれの予測結果をvirPTMデータベースの文献に基づくエントリーと相互検証することによって、ウイルスデータを用いたscan-xツー ルの有効性が浮き彫りになり、何百ものウイルスタンパク質上にまだ確認されていないリン酸化部位が少なくとも4000カ所存在することが推測される。まと めると、これらの結果はヒトのキナーゼがウイルスタンパク質の機能の媒介にかなりの役割を果たすことを意味しており、より一般的には、ウイルスの一次構造 が治療薬の合理的なデザインに役立つ重要な手がかりを与える可能性を示唆する。

D. Schwartz, G. M. Church, Collection and Motif-Based Prediction of Phosphorylation Sites in Human Viruses. Sci. Signal. 3, rs2 (2010).

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