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レジオネラ(Legionella)がメッセンジャーを変える
Legionella modifies the messenger

SCIENCE SIGNALING
27 Oct 2026 Vol 19, Issue 961
DOI: 10.1126/scisignal.aen4305
Annalisa M. VanHook
Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA.
Corresponding author. Email: avanhook@aaas.org
R. Pal, M. P. Machner, Encrypting the message: Bacterium turns host RNA into a target. Cell Host Microbe 34, 1857–1858 (2026).
K. McCaffrey, S. Gaussmann, G. Z. Ng, T. Dewald, M. Helm, F. Allain, E. L. Hartland, Bacterial effector modifies host messenger RNA to promote virulence. Cell Host Microbe 34, 1902–1913.e7 (2026).
細菌性エフェクターが宿主mRNAを化学的に修飾することで、その翻訳を阻害する。
レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)は肺胞マクロファージ内に感染して複製することにより、レジオネラ肺炎を引き起こす。この細菌は宿主細胞に何百ものエフェクターを送り込み、その多くはタンパク質や脂質を修飾する酵素である(PalおよびMachnerの論説参照)。McCaffreyらは、レジオネラ・ニューモフィラのエフェクターFadA[フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)結合タンパク質と予測される]が、感染したヒトTHP-1単球のmRNAに結合することを見いだした。FadAはレジオネラ・ニューモフィラの細胞内複製を促し、核ラミナに局在化し、エクソンのウラシルに富むモチーフを介して宿主mRNAと相互作用していた。その標的の多くは、感染中に誘導され、シャペロン、核因子κBシグナル伝達成分、および転写因子AP-1のサブユニットなどストレスと炎症応答に重要なタンパク質をコードする転写産物であった。生化学的アッセイから、FadAは、mRNA中のグアニンを8-オキソグアニン(oxo8G)に変換するFAD依存性モノオキシゲナーゼであることが実証された。oxo8Gは、翻訳を阻害する酸化ストレスの非特異的マーカーである。FadAがRNAまたはラミンB1に結合するために触媒活性は不要であったが、FadAがルシフェラーゼレポーターmRNAの修飾とin vitro翻訳を抑制するためには触媒活性が不可欠であった。FadA欠損変異株(ΔfadA)を野生型FadAで相補することで複製が回復し、oxo8G-修飾RNAが増加し、細胞内のルシフェラーゼレポーターmRNAの翻訳が抑制されたが、触媒不活性型で相補したときは、それらは確認できなかった。レジオネラ・ニューモフィラ感染マウスモデルにおいて、ΔfadA株は対照株と比べて多くの炎症性サイトカインを誘導し、肺の細菌負荷は低かった。特定のmRNAサブセットの翻訳を阻害する細菌性エフェクターは、通常、その安定性を低下させるか、または翻訳機構とその相互作用を物理的に妨げることで翻訳を阻害している。一方でFadAは、mRNAを酵素的に修飾することで複数の宿主経路を同時に標的にしている。
2026年10月27日号






