• ホーム
  • 細胞死制御以上の役割をもつBcl-2ファミリータンパク質のハブとしてのIP3受容体

細胞死制御以上の役割をもつBcl-2ファミリータンパク質のハブとしてのIP3受容体

The IP3 Receptor as a Hub for Bcl-2 Family Proteins in Cell Death Control and Beyond

Perspectives

Sci. Signal., 11 February 2014
Vol. 7, Issue 312, p. pe4
[DOI: 10.1126/scisignal.2005093]

Jan B. Parys*

Laboratory of Molecular and Cellular Signaling, Department of Cellular and Molecular Medicine, KU Leuven, B-3000 Leuven, Belgium.

* Corresponding author. E-mail: jan.parys@med.kuleuven.be

要約

Bcl-2ファミリータンパク質は、一般的にアポトーシス促進性または抗アポトーシス性の役割を有する。ミトコンドリアでの既知の役割に加え、Bcl-2ファミリータンパク質は、もっとも広範に分布する細胞内Ca2+チャネルである、イノシトール1,4,5-三リン酸受容体(IP3R)に結合することで、小胞体におけるシグナル伝達に影響を及ぼす。驚いたことに、複数のBcl-2ファミリータンパク質が、IP3R上の異なる部位を標的とし、IP3Rの機能に様々な影響を導く。このことから、IP3Rは、様々な生理学的状況において、Bcl-2ファミリータンパク質の重要なハブであることが示唆される。

J. B. Parys, The IP3 Receptor as a Hub for Bcl-2 Family Proteins in Cell Death Control and Beyond. Sci. Signal. 7, pe4 (2014).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2014年2月11日号

Editor's Choice

細胞生物学
培養液の中のメッセージ

Research Article

Bcl-2ホモログNrzはゼブラフィッシュ被包期にIP3が受容体に結合するのを阻害してカルシウムシグナル伝達を調節する

E-カドヘリン–陽性トリプルネガティブ乳がんにおいてβ1インテグリンの阻害はTGFβ–miR-200–ZEBネットワークを介して転移促進への切り替えを誘発する

Perspectives

細胞死制御以上の役割をもつBcl-2ファミリータンパク質のハブとしてのIP3受容体

最新のPerspectives記事

2017年7月4日号

発見から25年強が過ぎたAKTに関する展望

2016年10月18日号

WNKキナーゼに固有の構造的特徴を活用して治療的阻害を達成する

2016年4月26日号

Ca2+透過性AMPA受容体、キナーゼPKAおよびホスファターゼPP2BはシナプスのLTPおよびLTDにおいてどのような結び付きがあるか

2016年4月5日号

IP3受容体:4つのIP3でチャネルを開く

2015年11月3日号

発がん性PI3Kαが乳房上皮細胞の多能性を促進する