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神経前駆細胞のNotch活性は細胞質分裂と非対称な分化を調整する

Notch activity in neural progenitors coordinates cytokinesis and asymmetric differentiation

Perspectives

Sci. Signal., 21 October 2014
Vol. 7, Issue 348, p. pe26
DOI: 10.1126/scisignal.2005980

Filipe Pinto-Teixeira1 and Claude Desplan1,2,*

1 Center for Genomics and Systems Biology, New York University Abu Dhabi, P.O. Box 129188, Abu Dhabi, United Arab Emirates.
2 Department of Biology, New York University, New York, NY 10003, USA.

* Corresponding author. E-mail: cd38@nyu.edu

要約 神経前駆細胞の非対称分裂は、ニューロン多様性の生成においてきわめて重要な事象であり、その過程では異なるタンパク質が娘細胞に分離され、それにより固有の分化プログラムが促進される。Notchシグナル伝達は、非対称に分裂する前駆細胞からの娘細胞の分化を調整するように、有糸分裂後に作用することが知られていたが、Bhatは、タンパク質Numbの非対称局在と分裂溝の位置決めを促進するという、Notchのこれまで明らかにされていなかった細胞分裂前の役割を報告した。NumbはNotch活性の阻害因子であり、したがって、この機構は調節性フィードバックループを形成し、非対称な細胞質分裂と分化を制御している。

F. Pinto-Teixeira and C. Desplan, Notch activity in neural progenitors coordinates cytokinesis and asymmetric differentiation. Sci. Signal. 7, pe26 (2014).

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