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輸送、酸性化および成長因子シグナル伝達

Trafficking, Acidification, and Growth Factor Signaling

Perspectives

Sci. Signal., 10 August 2010
Vol. 3, Issue 134, p. pe26
[DOI: 10.1126/scisignal.3134pe26]

Christof Niehrs1* and Michael Boutros2*

1 German Cancer Research Center (DKFZ), DKFZ-Zentrum fur Molekulare Biologie der Universit?t Heidelberg (ZMBH) Alliance, Division of Molecular Embryology, Im Neuenheimer Feld 581, D-69120 Heidelberg, Germany.
2 German Cancer Research Center (DKFZ), Division of Signaling and Functional Genomics and University of Heidelberg, Faculty of Medicine Mannheim, Department of Cell and Molecular Biology, Im Neuenheimer Feld 580, D-69120 Heidelberg, Germany.

* Corresponding authors. E-mail, niehrs@dkfz.de (C.N.); m.boutros@dkfz.de (M.B.)

要約:WntおよびNotchシグナル伝達経路は発生や疾患に主要な役割を果たしている。大きく進歩したのにも かかわらず、レセプター-リガンド複合体のシグナル伝達機序は依然として驚きをもたらす。例えば、いずれの経路でも、下流シグナル伝達にはエンドサイトー シスが必要であるが、エンドサイトーシスがシグナル伝達を可能にする機序については不明のままである。新たなエビデンスにより、レセプター-リガンド複合 体の酸性化小胞コンパートメント到達にエンドサイトーシスが必要であることが明らかになった。一方、NotchおよびWntシグナル伝達には酸性化酵素が 必要で、受容体と直接相互作用している。これらの知見は、低pHがシグナル伝達を促進する機序に関する新たな問題を提起し、酸性化酵素を標的とする治療介 入に新たな可能性を開くものである。

C. Niehrs, M. Boutros, Trafficking, Acidification, and Growth Factor Signaling. Sci. Signal. 3, pe26 (2010).

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