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B細胞受容体シグナル伝達:PI3Kを選り好みする

B Cell Receptor Signaling: Picky About PI3Ks

Perspectives

Sci. Signal., 10 August 2010
Vol. 3, Issue 134, p. pe25
[DOI: 10.1126/scisignal.3134pe25]

Jose J. Limon and David A. Fruman*

Department of Molecular Biology and Biochemistry and Center for Immunology, University of California, Irvine, CA 92697, USA.

* Corresponding author. E-mail, dfruman@uci.edu

要約:B細胞受容体(BCR)とプレBCRは、B細胞発生、生存、抗原反応の数多くの段階で、細胞運命をコント ロールする。これらの過程のほとんどには、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)の活性化が必要である。先行する研究では、p110δが、 多くのB細胞応答の鍵を握るPI3Kの触媒アイソフォームであるとされている。PI3K変異をさまざまに組み合わせたマウスの研究では、アゴニストを介し たシグナル伝達にp110δが中心的役割を果たすことが確認されている一方で、プレBCRと成熟BCRによる持続性シグナル伝達(tonic signaling)におけるp110αアイソフォームの予想外の機能が同定されている。

J. J. Limon, D. A. Fruman, B Cell Receptor Signaling: Picky About PI3Ks. Sci. Signal. 3, pe25 (2010).

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