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アクチンはどのようにしてPIPを手に入れるのか

How Actin Gets the PIP

Perspectives

Sci. Signal., 28 February 2012
Vol. 5, Issue 213, p. pe7
[DOI: 10.1126/scisignal.2002839]

Stephen E. Moss*

Department of Cell Biology, University College London Institute of Ophthalmology, 11-43 Bath Street, London EC1V 9EL, UK.

* Corresponding author. E-mail: s.moss@ucl.ac.uk

要約:アクチンの重合は、細胞運動、細胞質分裂、小胞輸送などの多くの細胞活動の基礎となる。細胞がニーズに合った応答を実行するためには、アクチンのダイナミクスは厳密な調節を受けなければならず、そのような調節はタンパク質とリン脂質からなる分子ツールキットの機能の協調によって実現されている。リン脂質のなかでも、ホスホイノシチドはとくに重要な役割を果たし、ホスファチジルイノシトール-4,5-ビスリン酸(phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate:PI(4,5)P2)はアクチンコメットの形成や膜ラッフリングなどの明確な表現型を生じさせる。新たな証拠によって、このような結果の決定にとって重要なのはPI(4,5)P2の産生だけではなく、他のホスホイノシチドの量の変化も役割を果たすことが明らかにされる。

S. E. Moss, How Actin Gets the PIP. Sci. Signal. 5, pe7 (2012).

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