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コンホメーションの連続的な再編成がクラスC GPCRの活性化の動力学を決定する

Sequential Conformational Rearrangements Dictate the Dynamics of Class C GPCR Activation

Perspectives

Sci. Signal., 20 November 2012
Vol. 5, Issue 251, p. pe51
[DOI: 10.1126/scisignal.2003503]

J. Robert Lane and Meritxell Canals*

Drug Discovery Biology, Monash Institute of Pharmaceutical Sciences, and Department of Pharmacology, Monash University, Parkville, Victoria 3052, Australia.

* Corresponding author. E-mail: meri.canals@monash.edu

要約:ヘテロ三量体GTP結合タンパク質(Gタンパク質)共役型受容体(GPCR)は、細胞表面受容体の最大のファミリーである。GPCRは、さまざまな内因性シグナルと環境シグナルに対する細胞の応答を可能にする。クラスC GPCRは、GPCRファミリー内で別個のグループを形成し、明確な構造的特徴を有する。このクラスに属する受容体(γ-アミノ酪酸B型(GABAB)受容体、代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)など)は、恒常的に二量体を形成する。しかし、アゴニストによる活性化に伴うそのような二量体受容体内のコンホメーション変化は、まだあまりわかっていない。Hlavackovaらの研究では、mGluR1の活性化における二量体形成の役割が検討されている。著者らは、蛍光共鳴エネルギー移動法を用いて、サブユニット間およびサブユニット内のコンホメーション変化を評価し、リガンド結合時のクラスC GPCRにおけるドメイン再編成の速度論を明らかにする見事な研究成果を発表している。

J. R. Lane, M. Canals, Sequential Conformational Rearrangements Dictate the Dynamics of Class C GPCR Activation. Sci. Signal. 5, pe51 (2012).

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