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トランスサイトーシスを介した受容体TrkAの順行性輸送が交感神経ニューロンにおけるシナプス前部位の形成を調節する
Transcytosis-mediated anterograde transport of the receptor TrkA mediates the formation of presynaptic sites in sympathetic neurons

SCIENCE SIGNALING
12 May 2026 Vol 19, Issue 937
DOI: 10.1126/scisignal.aea7078
Guillermo Moya-Alvarado1, Sebastian M. Markert2, †, Sumana Raychaudhuri2, Matthew Tachoute1, Shigeki Watanabe2, 3, Rejji Kuruvilla1, *
- 1 Department of Biology, Johns Hopkins University, Baltimore, MD 21218, USA.
- 2 Department of Cell Biology, Johns Hopkins University School of Medicine, Baltimore, MD 21205, USA.
- 3 Solomon H. Snyder Department of Neuroscience, Johns Hopkins University School of Medicine, Baltimore, MD 21205, USA.
- † Present address: Hochschule fur Technik und Wirtschaft des Saarlandes, 66117 Saarbrucken, Germany.
- * Corresponding author. Email: rkuruvilla@jhu.edu
Editor’s summary
ニューロンは、トランスサイトーシスと呼ばれる輸送様式でニューロン細胞体の細胞膜から受容体を内部移行させて再分布させることにより、軸索終末におけるガイダンスキュー受容体の量を迅速に増加させることができる。Moya-Alvaradoらは、神経成長因子受容体TrkAのトランスサイトーシスがマウスの交感神経ニューロンのシナプス前発達と機能的結合に不可欠であることを明らかにした。この受容体のトランスサイトーシスの動態と様式は、標識されたTrkAを発現するマウス由来の細胞で特徴づけられた。トランスサイトーシスを起こせない変異型TrkAの発現は、マウスの虹彩散大筋の交感神経支配と共培養における心筋細胞との電気的結合性を阻害した。これらの知見は神経の発達、シナプスの維持、軸索の修復に重要な意味をもつ。—Leslie K. Ferrarelli
要約
ニューロンでは、神経接続を制御するために、細胞体で合成される多くの膜タンパク質を効率よく軸索に輸送しなければならない。トランスサイトーシスは、細胞体の細胞膜から内部移行した膜タンパク質を軸索へ順行的に輸送する非定型の輸送様式である。本研究でわれわれは、マウス交感神経ニューロンの軸索において、神経成長因子(NFG)シグナル伝達に応答した受容体TrkAの細胞体からのトランスサイトーシスの輸送動態と機構の特徴を明らかにした。区画化培養系のライブイメージングと電子顕微鏡観察により、細胞体表面由来のTrkAタンパク質が軸索内を動的に輸送され、近位軸索区画から遠位軸索区画へ移動するにつれ、速度、方向、およびそれらを輸送する小胞性オルガネラが変化することが明らかにされた。マウスにおいて、細胞体表面の標識されたTrkAタンパク質が交感神経終末で観察され、in vivoでトランスサイトーシスが起きることが実証された。トランスサイトーシスされたTrkAタンパク質は、神経伝達物質を蓄積して放出するボタン様構造であるシナプス前結節状構造に密集した。TrkAに点変異を導入することによってトランスサイトーシスを妨害すると、in vivoおよび培養系でシナプス前部位の数とサイズが減少し、シナプス伝達が減少した。これらの知見は、非定型の受容体輸送について機構的な洞察を与え、交感神経ニューロン接続性におけるその生理学的重要性を示している。
2026年5月12日号






