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PAGはアクチンに結合することでT細胞の免疫シナプス機能を支持している
PAG supports T cell immune synapse function by binding to actin

SCIENCE SIGNALING
22 Sep 2026 Vol 19, Issue 956
DOI: 10.1126/scisignal.aef0327
Emily K. Moore1, 2, Shoiab Bukhari1, Justin Zhong1, Carly Tymm1, 2, Matthieu Paiola1, Shalom Lerrer1, Marianne Strazza1, Michael J. Shannon3, 4, Xinping Xie5, 6, Emily M. Mace3, Robert Winchester1, 2, Adam Mor1, 2, 7, *
- 1 Columbia Center for Translational Immunology, Department of Medicine, Columbia University Medical Center, New York, NY 10032, USA.
- 2 Division of Rheumatology, Department of Medicine, Columbia University Medical Center, New York, NY 10032, USA.
- 3 Department of Pediatrics, Columbia University Medical Center, New York, NY 10032, USA.
- 4 Laboratory of Synthetic Embryology, Rockefeller University, New York, NY 10065, USA.
- 5 Barnard College, Columbia University, New York, NY 10027, USA.
- 6 Lymphoma Immunotherapy Program, Tisch Cancer Institute, Icahn School of Medicine at Mount Sinai, New York, NY 10029, USA.
- 7 Herbert Irving Cancer Center, Columbia University Medical Center, New York, NY 10032, USA.
- * Corresponding author. Email: am5121@cumc.columbia.edu
Editor’s summary
細胞傷害性T細胞は免疫シナプスと呼ばれる構造を介して標的細胞と接触する。免疫シナプスにはT細胞アダプタータンパク質PAGが局在し、このPAGが抑制性共受容体PD-1によるシグナル伝達を媒介している。しかしMooreらは、PAGは免疫シナプスの安定化と機能を支持することによりT細胞の機能を増強させていることも見いだした。PAGはそのPDZ結合モチーフを通じてアクチン細胞骨格と相互作用し、このモチーフの変異はin vitroにおいて免疫シナプス形成および細胞傷害性T細胞の機能障害をもたらした。In vivoにおいて、変異型PAGを発現するマウスT細胞は腫瘍細胞傷害機能が低下していた。これらの知見は、PAGがT細胞の機能を調節するための治療標的になる可能性を示唆している。—John F. Foley
要約
免疫療法は、T細胞とその標的の間の境界を形成する免疫シナプスを修飾することにより、T細胞の機能に影響する。スフィンゴ糖脂質リッチマイクロドメイン会合リン酸化タンパク質1(PAG)は、免疫シナプス内のT細胞アダプタータンパク質であり、抑制性共受容体PD-1によるシグナル伝達を媒介する。PAGはパルミトイル化を受けることで細胞膜の脂質ラフト内に位置づけられること、また、アクチン細胞骨格に結合するカルボキシ末端結合モチーフを有していることから、PAGは免疫機能を修飾するための標的となりうる。本研究でわれわれは、PAGがどのようにしてアクチンと機能し、T細胞の免疫シナプスの構成と機能を制御しているかを調べた。その結果、免疫シナプスの成熟段階ではPAGおよびアクチンのダイナミクスが緊密に同期していることを見いだした。PAGのPDZ結合モチーフの変異により、PAG–アクチンの相互作用が阻害され、免疫シナプスの形成、安定性および機能が低下した。In vivoにおけるPAGのPDZ結合モチーフの機能を評価するため、IV型過敏症および高免疫原性がんのマウスモデルを使用した。いずれの場合も、このモチーフを欠損した変異型PAGを発現するT細胞を有するマウスは、特に細胞傷害性に関して免疫応答が低下していた。これらの結果は、T細胞免疫シナプスの至適な形成と機能における、PAG–アクチン結合の重要性を浮き彫りにしている。われわれの研究は、免疫療法が奏効しない、または免疫関連有害事象を経験する患者では、PAGを標的とすることが免疫療法を改善するための有望なアプローチである可能性を示している。
2026年9月22日号






