PBMC(Peripheral Blood Mononuclear Cells)とは?
PBMC(Peripheral Blood Mononuclear Cells)とは、末梢血から分離された単球やリンパ球を含む単核球(単核細胞) です。PBMCは様々な血球細胞を含み、T細胞(CD4陽性細胞/CD8陽性細胞)、B細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞、単球および樹状細胞等の多様なリンパ球から構成され、これらの細胞は、体液性免疫と細胞性免疫の両方に関与する免疫系の重要な構成要素として知られています。ヒトでは各細胞集団の割合は、個体差がありますが、決まった範囲内の割合で存在することがわかっています。
PBMCは一般的には、密度勾配遠心法を用いて、ヒトや動物から採取した新鮮な血液から、血漿成分、赤血球、血小板および顆粒球を除去することで、単離・回収されます。凍結保存された市販のPBMCを使用することで、細胞分離にかかる時間を短縮でき、複数サンプルを同時に、均一に分析できる等、多くの利点があります。
PBMCのアプリケーションは?
PBMCは微生物学、ウイルス学、腫瘍学、ワクチン開発、移植・再生生物学、および毒性学などの研究において広く使用される製品で、表現型解析から特定細胞の機能性解析アッセイに至るまで多くの実験に利用されています。
- 表現型解析(細胞表面マーカー解析)
- 特定の細胞を単離するための初期試料
- 細胞増殖アッセイ
- サイトカイン放出アッセイ
- 細胞傷害性アッセイ