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免疫学
環状ジヌクレオチドが刺激される

Immunolog
Cyclic Dinucleotides Get Stung

Editor's Choice

Sci. Signal., 1 November 2011
Vol. 4, Issue 197, p. ec303
[DOI: 10.1126/scisignal.4197ec303]

John F. Foley

Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA

D. L. Burdette, K. M. Monroe, K. Sotelo-Troha, J. S. Iwig, B. Eckert, M. Hyodo, Y. Hayakawa, R. E. Vance, STING is a direct innate immune sensor of cyclic di-GMP. Nature 478, 515–518 (2011). [PubMed]

自然免疫応答の一部として、宿主細胞の特定の受容体が特徴的な微生物成分を検出し、I型インターフェロン(IFN)や他のサイトカインの産生を刺激して、侵入する病原体を殺滅する。転写因子のIFN調節因子3を活性化する経路を介するサイトゾルの微生物DNAの検出は、アダプタータンパク質STING(stimulator of IFN genes)に依存する。環状ジグアニル酸一リン酸(cyclic diguanylate monophosphate:c-di-GMP)などの環状ジヌクレオチドは、細菌によって産生されるシグナル伝達分子であり、STING依存的にIFNの産生を誘導するが、関与する直接的なセンサーは分かっていなかった。Burdetteらは、c-di-GMPに対して応答しないヒト胚性腎(HEK)293細胞において遺伝子導入実験を行い、細胞が環状ジヌクレオチドに応答してIFNを産生できるようにする自然免疫成分を同定した。この著者らは、STINGがc-di-GMPに対する細胞応答を誘発するのに十分であるが、DNAに対する応答は誘発しないことを見出した。放射性標識c-di-GMPとタグ付きSTINGタンパク質を用いた実験によって、c-di-GMPはSTINGに直接結合し、非標識環状ジヌクレオチドはSTINGとの結合において標識c-di-GMPと競合するが、他の核酸は競合しないことが示された。c-di-GMPのSTINGへの結合は、このタンパク質のC末端ドメインを介して起こり、1分子のc-di-GMPが2分子のSTINGに結合した。c-di-GMPとの結合を妨げるようなSTINGの変異によって、環状ジヌクレオチドに対するIFN応答の誘導も遮断された。別の変異STINGタンパク質は、DNAに対するIFN応答を誘導したが、c-di-GMPに対する応答は誘導しなかったことから、両経路が1つの成分としてSTINGを共有していることが示唆された。これらのデータを総合すると、STINGが微生物感染に対する細胞応答において、細菌の環状ジヌクレオチドを直接感知することによって、広範な役割を果たしていることが示唆される。

J. F. Foley, Cyclic Dinucleotides Get Stung. Sci. Signal. 4, ec303 (2011).

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2011年11月1日号

Editor's Choice

免疫学
環状ジヌクレオチドが刺激される

Research Article

p53とmicroRNA-34は古典的Wntシグナル伝達の抑制因子である

CC'ループのデコイペプチドがAct1とIL-17RAの相互作用を遮断し、IL-17およびIL-25によって誘発される炎症を減弱する

インターロイキン-17による持続的刺激はSCFβ-TrCPを介するAct1の分解を通して細胞を脱感作する

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