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粘液は単なる静的バリアではない

Mucus, It Is Not Just a Static Barrier

Perspectives

Sci. Signal., 29 April 2014
Vol. 7, Issue 323, p. pe11
[DOI: 10.1126/scisignal.2005357]

Grace Y. Chen1* and Thaddeus S. Stappenbeck2*

1 Division of Hematology and Oncology, Department of Internal Medicine, University of Michigan Cancer Center, Ann Arbor, MI 48109, USA.
2 Department of Pathology and Immunology, Washington University School of Medicine, St. Louis, MO 63110, USA.

* Corresponding author. E-mail: gchenry@umich.edu (G.Y.C.); stappenb@wustl.edu (T.S.S.)

粘液層は微生物感染に対して宿主を防御する、腸上皮の重要な構成要素である。腸管杯細胞からの粘液の分泌にはオートファジーが必要である。しかしこれに関してオートファジーを活性化させる上流の経路は、完全には解明されていない。Wlodarskaらによる最近の研究から、パターン認識受容体のNod様受容体ファミリーのメンバーであるNLRP6及びインフラマソーム経路が、杯細胞からオートファジー依存的な粘液分泌を促進することが明らかになった。これは、インフラマソームが腸の恒常性を維持する潜在的メカニズムを提供するものである。

G. Y. Chen, T. S. Stappenbeck, Mucus, It Is Not Just a Static Barrier. Sci. Signal. 7, pe11 (2014).

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