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側方抑制の「おち」を果たす:タイミングがすべて

Delivering the Lateral Inhibition Punchline: It’s All About the Timing

Perspectives

Sci. Signal., 26 October 2010
Vol. 3, Issue 145, p. pe38
[DOI: 10.1126/scisignal.3145pe38]

Jeffrey D. Axelrod*

Department of Pathology, Stanford University School of Medicine, Stanford, CA 94305, USA.

* Corresponding author. E-mail: jaxelrod@stanford.edu

要約:実験生物学者と理論生物学者はこれまで長い間、生物の発生における自己組織化パターンの出現に魅了され、 特にNotchを介した側方抑制に注目が集まってきた。2つの取り得る細胞運命のいずれか一方を決定される細胞のシート内で、側方抑制は、受容体である NotchとそのリガンドであるDeltaまたはSerrateが関わる細胞間ネガティブフィードバックループの活性を介して、そのパターンを確立する。 この機序が最初に記述され、集中的研究が行われた長い歴史があるショウジョウバエ(Drosophila)において、また他の生物種に おいても、新たな研究により次々と重要な知見が得られている。今回、数理的モデリングと生物学解析を組み合わせ、このプロセスの2つの特徴に光があてられ た。すなわち拮抗型と活性型のリガンド-受容体相互作用が、どのようにして協調して抑制を促し、かつ忠実性を確保しているのか。さらに、観察されたパター ンの精緻化と空間配置に、糸状仮足運動がどのように寄与しているかである。

J. D. Axelrod, Delivering the Lateral Inhibition Punchline: It's All About the Timing. Sci. Signal. 3, pe38 (2010).

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