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TBK1は自然免疫応答とオートファジーの間のクロストークを仲介する
TBK1 Mediates Crosstalk Between the Innate Immune Response and Autophagy
Sci. Signal., 23 August 2011
Vol. 4, Issue 187, p. pe39
[DOI: 10.1126/scisignal.2002355]
Hilla Weidberg and Zvulun Elazar*
Department of Biological Chemistry, Weizmann Institute of Science, 76100 Rehovot, Israel.
* Corresponding author. Telephone, 972-8-9343682; fax, 972-8-9344112; e-mail, zvulun.elazar@weizmann.ac.il
要約:オートファジー経路は、多くの生理学的過程や病態生理学的過程に関与する。オートファ ジーは、自然免疫応答の一部として、侵入する病原体への防御の第一線で重要な役割を果たす。オートファジーに関わる分子装置による病原体の認識は、主に特 定のカーゴ分子やオートファジー装置の構成要素と同時に相互作用するタンパク質である、オートファジーのアダプターによって仲介される。しかしながら、正 確な機構やこの段階を制御する経路はほとんどわかっていない。近年、TANK-binding kinase 1(TBK1)が、細菌Salmonella entericaの オートファジー排除に関与するといわれている。侵入する細菌によって活性化された後に、TBK1はオートファジーのアダプターであるオプチニューリン (OPTN)を直接リン酸化した。この修飾は、OPTNと、ユビキチン様でオートファジーに必須なほ乳類のAtg8タンパク質ファミリーとの相互作用を促 進した。そのような相互作用は、オートファジー装置による細菌の細胞内部位への動員につながり、結果として細菌がリソソームにより排除されることになる。 この研究は、自然免疫応答がオートファゴソームへのカーゴ分子の動員を直接調節する例を示している。
H. Weidberg, Z. Elazar, TBK1 Mediates Crosstalk Between the Innate Immune Response and Autophagy. Sci. Signal. 4, pe39 (2011).