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ヌクレオチジルシクラーゼのアロステリック調節:新たな薬理学的標的

Allosteric Regulation of Nucleotidyl Cyclases: An Emerging Pharmacological Target

Perspectives

Sci. Signal., 4 September 2012
Vol. 5, Issue 240, p. pe37
[DOI: 10.1126/scisignal.2003466]

Roland Seifert* and Kerstin Y. Beste

Institute of Pharmacology, Hannover Medical School, Hannover, Germany.

* Corresponding author. E-mail: seifert.roland@mh-hannover.de

要約:アデニル酸シクラーゼ(AC)とグアニル酸シクラーゼ(GC)は、セカンドメッセンジャーであるサイクリックアデノシン一リン酸とサイクリックグアノシン一リン酸をそれぞれ産生する。ACとGCは、細胞間シグナル伝達分子によって別々の調節を受けており、心血管疾患、老化、疼痛、および精神・神経疾患を含むさまざまな疾患状態に関連がある。したがって、ACとGCは興味深い薬物標的である。これらの酵素の触媒部位は高度に保存されているので、アイソフォーム特異性を達成することは難しい。しかし、いくつかの研究によって、触媒部位近傍の調節性アロステリックドメインは新たな薬理学的介入の機会をもたらすという概念を支持する証拠が得られた。今回われわれは、そのような研究の現在の状況について要約し、この興味深い分野の将来的な方向性について論じる。

R. Seifert, K. Y. Beste, Allosteric Regulation of Nucleotidyl Cyclases: An Emerging Pharmacological Target. Sci. Signal. 5, pe37 (2012).

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