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Ca2+サイクリングタンパク質のCa2+依存性リン酸化が心臓ペースメーカー細胞における着実でリズミカルな局所的Ca2+放出をもたらす

Ca2+-Dependent Phosphorylation of Ca2+ Cycling Proteins Generates Robust Rhythmic Local Ca2+ Releases in Cardiac Pacemaker Cells

Research Article

Sci. Signal., 29 January 2013
Vol. 6, Issue 260, p. ra6
[DOI: 10.1126/scisignal.2003391]

Syevda Sirenko, Dongmei Yang, Yue Li, Alexey E. Lyashkov, Yevgeniya O. Lukyanenko, Edward G. Lakatta, and Tatiana M. Vinogradova*

Laboratory of Cardiovascular Science, Gerontology Research Center, National Institute on Aging Intramural Research Program, National Institutes of Health, 5600 Nathan Shock Drive, Baltimore, MD 21224, USA.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: vinogradovat@grc.nia.nih.gov

要約:心臓の自発的拍動は、膜電位の自発的脱分極または拡張期脱分極によって活動電位を生む洞房結節細胞の自発的発火による制御を受ける。自発的拡張期脱分極速度は、リアノジン受容体(RyR)を介する自発的な局所膜直下Ca2+放出によって決まる。本研究では、洞房結節細胞では着実でリズミカルな局所的Ca2+放出がみられ、心室筋細胞ではそのような放出がみられない仕組みとして、内因性Ca2+サイクリングの特異的機構を解明しようと試みた。生理学的な細胞内Ca2+濃度が同様の場合には、Ca2+の局所的な放出は透過処理した洞房結節細胞では多くてリズミカルであったが、透過処理した心室筋細胞では少なくて不規則であった。また、筋小胞体Ca2+含有量はいずれの細胞型でも同程度であるにもかかわらず、洞房結節細胞では、心室筋細胞と比べて筋小胞体からの自発的Ca2+放出が多かった。洞房結節細胞の多量かつリズミカルな局所的Ca2+放出能には、筋小胞体Ca2+-ATPアーゼ(SERCA)の存在量の増大、SERCA阻害因子であるホスホランバンの存在量の低下、およびホスホランバンとRyRのCa2+依存性リン酸化の亢進と相関していた。洞房結節細胞におけるRyRのリン酸化の亢進は、筋小胞体からのCa2+放出を促進する一方で、ホスホランバンのCa2+依存性リン酸化の亢進はSERCAの阻害を軽減し、着実でリズミカルな局所的Ca2+放出の支持に必要なCa2+排出速度を増大させた。洞房結節細胞と心室筋細胞のCa2+サイクリングの違いは、洞房結節細胞の自律能を促進する細胞内Ca2+サイクリングの調節に対する洞察を与えるものである。

S. Sirenko, D. Yang, Y. Li, A. E. Lyashkov, Y. O. Lukyanenko, E. G. Lakatta, T. M. Vinogradova, Ca2+-Dependent Phosphorylation of Ca2+ Cycling Proteins Generates Robust Rhythmic Local Ca2+ Releases in Cardiac Pacemaker Cells. Sci. Signal. 6, ra6 (2013).

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