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ユビキチンE3リガーゼHRD1はPPARα駆動型m6A RNA修飾を抑制することで肝脂質代謝を制限する
The ubiquitin E3 ligase HRD1 restricts hepatic lipid metabolism by suppressing PPARα-driven m6A RNA modification

SCIENCE SIGNALING
6 Jan 2026 Vol 19, Issue 919
DOI: 10.1126/scisignal.adx8300
Hyunbae Kim1, Pattaraporn Thepsuwan1, Juncheng Wei2, Donghong Ju1, Qi Chen1, Xiaohong Zhang3, Li Li1, Jie Xu4, Xin Tong5, Shengyi Sun6, Chuan He7, Lei Yin5, Deyu Fang8, Kezhong Zhang1, 9, 3, *
- 1 Center for Molecular Medicine & Genetics, Wayne State University School of Medicine, Detroit, MI 48201, USA.
- 2 Department of Medicine, School of Medicine, Temple University, Philadelphia, PA 19122, USA.
- 3 Department of Oncology, Wayne State University School of Medicine, Detroit, MI 48201, USA.
- 4 Department of Internal Medicine, University of Michigan Meidical Center, Ann Arbor, MI 48109, USA.
- 5 Department of Molecular & Integrative Physiology, University of Michigan Medical Center, Ann Arbor, MI 48109, USA.
- 6 Department of Pharmacology, University of Virginia School of Medicine, Charlottesville, VA 22903, USA.
- 7 Department of Chemistry, Howard Hughes Medical Institute, University of Chicago, Chicago, IL 60637, USA.
- 8 Department of Pathology, Feinberg School of Medicine, Northwestern University, Chicago, IL 60611, USA.
- 9 Department of Biochemistry, Microbiology, and Immunology, Wayne State University School of Medicine, Detroit, MI 48201, USA.
- * Corresponding author. Email: kzhang@med.wayne.edu
Editor's summary
肝臓の脂質代謝は概日リズムおよび利用可能なエネルギーに応じて変動する。Zhangらは、E3ユビキチンリガーゼHRD1が食後(エネルギー所要量が満たされているとき)または概日周期の夜間の肝脂質代謝を制限していることを見いだした。HRD1による転写因子PPARαのユビキチン化はm6Aの修飾低下をもたらし、その結果として、肝臓の脂質代謝に関与する因子をコードするmRNAの安定性を低下させた。しかし高脂肪食の摂取時には、それにより利用可能なエネルギーが過剰となり、HRD1によるm6A RNA修飾および肝脂質代謝の抑制は代謝的に有害なものであった。さらに肝臓のHRD1欠乏はマウスを脂肪肝から保護した。これらの結果から、肝臓の脂質恒常性の調節因子としてHRD1およびm6A mRNAの修飾が同定された。—Wei Wong
要約
肝脂質代謝は概日リズムに調節され、栄養素の利用可能性に対して動的に応答することから、脂質の合成、酸化および貯蔵に時間的協調性が生じる。われわれは、小胞体(ER)に局在化しているE3ユビキチンリガーゼHRD1が、N6-メチルアデノシン(m6A)のメチル化と、脂質代謝に関与する因子をコードするmRNAの発現を低下させることで、肝臓の脂質蓄積を刺激することを実証した。マウス肝において、m6A RNA修飾、ならびにm6Aライター(修飾酵素)であるMETTL14およびm6Aリーダー(結合タンパク質)であるYTHDF3をコードするmRNAの発現は、概日リズムの制御下にあり、HRD1の存在量と逆相関していた。m6A RNAシーケンシング解析から、HRD1とMETTL14(m6Aライター)は、m6Aの修飾、および脂肪酸代謝に関与する因子をコードするmRNAの発現において、相反する役割をもつことが明らかになった。In vivoでは、肝臓のHRD1欠損を有するマウスに高脂肪食を給餌したとき肝臓の脂質蓄積とトリグリセリド量が減少したが、肝臓のMETTL14またはYTHDF欠損を有するマウスに通常飼料を給餌したときにはそれらの増加が認められた。機構的にはHRD1が、肝臓におけるMETTL14およびYTHDF3の発現を転写レベルで活性化するPPARαの、ポリユビキチン化および分解を媒介していた。われわれの研究から、HRD1がPPARαの分解を促進し、m6Aの修飾、および脂質代謝に関与する因子をコードする肝mRNAの発現を低下させるという、概日リズムおよび栄養素により制御される経路が同定された。
2026年1月6日号






