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外因性デリバリーのために再設計されたヒトおよびマウスの長鎖非コードRNAがヒトマクロファージおよびマウスにおいてLPS誘発性炎症を軽減する
Human and mouse long noncoding RNAs reengineered for exogenous delivery reduce LPS-induced inflammation in human macrophages and mice

SCIENCE SIGNALING
10 Mar 2026 Vol 19, Issue 928
DOI: 10.1126/scisignal.adx2924
Janice Pang1, Yan Ming Anson Lau1, Fabiha Mahbub1, Grayson Tilstra1, Avery Kemble1, Meng Qi Jiang1, Yikai Sun1, Karlene L. M. Knaggs1, Tao Wang2, 3, 4, Julien Couture-Senécal1, Omar F. Khan1, 5, *
- 1 Institute of Biomedical Engineering, University of Toronto, Toronto, Ontario M5S 3G9, Canada.
- 2 Toronto General Hospital Research Institute, University Health Network, Toronto, Ontario M5G 2C4, Canada.
- 3 Ted Rogers Centre for Heart Research, Toronto, Ontario M5G 1X8, Canada.
- 4 Department of Physiology, University of Toronto, Toronto, Ontario M5S 1A8, Canada.
- 5 Department of Immunology, University of Toronto, Toronto, Ontario M5S 1A8, Canada.
- * Corresponding author. Email: dr.khan@utoronto.ca
Editor's summary
低分子非コードRNAをベースとした薬物はさまざまな開発段階にある。非コードRNAの治療薬としての可能性を広げるために、Pangらは、3つの抗炎症性長鎖非コードRNA(lncRNA)の配列、塩基修飾、脂質ナノ粒子の製剤設計、投与量をマクロファージとマウスにおいて最適化した。最適化されたlncRNAナノ粒子によって、ヒトマクロファージのLPS誘発性炎症とマウスの全身性炎症が軽減された。これらの知見は、急性炎症の治療にlncRNAが有用である可能性を実証し、他の疾患の治療においてもlncRNAベースの治療法の開発に向けた扉を開くものである。—Annalisa M. VanHook
要約
長鎖非コードRNA(lncRNA)は、ヒトにおいてトランスクリプトームのかなりの部分を占め、タンパク質コード転写物よりも数が多い。lncRNA分子は生理活性を有し、転写レベルまたは転写後レベルで遺伝子発現を直接的または間接的に制御することによって細胞機能や全身機能を調節する。本研究でわれわれは、マウスおよびヒトマクロファージにおいて急性炎症を治療するためにGAPLINC、MIST、DRAIRという3つのlncRNAを再設計することで、疾患治療の手段としてlncRNAを使用する方法を確立させた。各lncRNAについて、in vitroでの転写合成と高速液体クロマトグラフィーによる精製ワークフローを確立し、lncRNAアイソフォーム、5′末端のキャップ構造、3′末端のポリAテール配列、塩基の化学修飾を最適化して、特異性と性能を改善した。また、交絡作用を誘発しない脂質ナノ粒子系を用いてlncRNAのin vivoデリバリーを最適化した。このパイプラインとデリバリープラットフォームを用いて、各lncRNAが培養マウスマクロファージとマウスにおいてサイトカインの別個のサブセットを特異的に制御することによってリポ多糖(LPS)誘発性炎症を軽減させることを実証した。GAPLINCおよびDRAIRはそれぞれIL-1βおよびIL-6の転写を抑制し、MISTはTNFα産生を転写後に抑制した。さらに、われわれは再設計されたGAPLINCがヒト単球においてLPS誘発性炎症を軽減させることを明らかにし、この手法の臨床における可能性を示唆した。この工学的手法と知見は、これまで確認されていなかった核酸モダリティを確立し、疾患治療のために制御性lncRNAを再設計する効果的な方法を実証するものである。
2026年3月18日号






