• ホーム
  • 直接的細胞間相互作用を介するシグナル伝播機構の作製

直接的細胞間相互作用を介するシグナル伝播機構の作製

Synthetic Signal Propagation Through Direct Cell-Cell Interaction

Research Article

Sci. Signal., 17 April 2012
Vol. 5, Issue 220, p. ra31
[DOI: 10.1126/scisignal.2002764]

Mitsuhiro Matsuda1,2, Makito Koga1,2, Eisuke Nishida2, and Miki Ebisuya1*

1 Career-Path Promotion Unit for Young Life Scientists, Kyoto University, Sakyo-ku, Kyoto 606-8501, Japan.
2 Department of Cell and Developmental Biology, Graduate School of Biostudies, Kyoto University, Sakyo-ku, Kyoto 606-8502, Japan.

* To whom correspondence should be addressed. E-mail: ebisuya@lif.kyoto-u.ac.jp

要約:接触依存的な細胞間情報伝達には精巧な細胞パターンを生みだす能力があり、これはin vivoで起こっている。われわれは、リガンドDeltaと受容体NotchからなるDelta-Notchシグナル伝達系を利用して、培養細胞において伝播するシグナルを発生させる隣接細胞間の正のフィードバックループを構築した。NotchのDeltaに対する応答を増幅するために、われわれは転写カスケードとNotchに対する正の調節因子Lunatic fringeを用いた。数理モデルを利用して適切な増幅量を決定したところ、Deltaの発現誘導がある細胞から隣接する細胞へ伝播し、局所細胞集団内で双安定性(二つの安定な定常状態を持つこと)が生じ、その結果Deltaに関して陽性または陰性の別個の細胞集団が生じた。このような結果は、細胞間の正のフィードバックループがシグナルの伝播および細胞集団レベルでの双安定性を生じさせるのに十分であることを示している。本研究は哺乳類細胞におけるより精巧な細胞パターンを設計するための第一歩である。

M. Matsuda, M. Koga, E. Nishida, M. Ebisuya, Synthetic Signal Propagation Through Direct Cell-Cell Interaction. Sci. Signal. 5, ra31 (2012).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2012年4月17日号

Editors' Choice

発生神経科学
逆行性シグナル伝達のための局所的合成

Editorial Guides

特集:シグナル伝達のツールキットに数学を加える

Research Article

直接的細胞間相互作用を介するシグナル伝播機構の作製

TH1細胞モデル内のインターフェロンγ、インターロイキン12、および腫瘍壊死因子のシグナル伝達経路の間のクロストークの定量化

Perspectives

合成によってシグナル伝達のダイナミクスを理解する

最新のResearch Article記事

2026年09月15日号

RAMP3近接相互作用因子のMYO6はリンパ管内皮細胞においてGPCR CLRの時間空間的シグナル伝達を決定する

2026年09月08日号

クロストリディオイデス・デフィシル(Clostridioides difficile)は宿主の栄養免疫に対する応答と共生生物由来の抗菌薬に対する応答を共役させることによって腸内での増殖を可能にする

2026年09月08日号

HRASはコドンおよびアレル特異的に変異型NRASが引き起こす形質転換を促進する

2026年09月01日号

ORAI Ca2+チャネルとSTIM1が神経血管カップリングにおいて毛細血管・細動脈間の伝達を駆動する

2026年08月25日号

BRAFの脊髄感覚シナプスへの動員は経シナプス的なNMDA受容体活性を増強することによって神経障害性疼痛を促進する