• ホーム
  • スカベンジャー受容体MARCOは免疫抑制性受容体LAIR-1のリガンドであり、同一細胞上でその機能を調節する

スカベンジャー受容体MARCOは免疫抑制性受容体LAIR-1のリガンドであり、同一細胞上でその機能を調節する

The scavenger receptor MARCO is a ligand for the immune inhibitory receptor LAIR-1 and regulates its function in cis

Research Article

SCIENCE SIGNALING
9 Dec 2025 Vol 18, Issue 916
DOI: 10.1126/scisignal.ado2768

Akashdip Singh1, 2, †, Saskia V. Vijver1, 2, †, Hajar Aglmous-Talibi1, 2, †, Nebojsa Jukic2, 3, Peirong Chen4, Suzanne Crawley4, Kalyani Mondal4, Jing Zhou4, Christian Niederauer3, Zimple Matharu4, Betty Li4, Bin Fan4, Michiel van der Vlist1, 2, Daniel D. Kaplan4, Lee B. Rivera4, James Sissons4, Jonathan Sitrin4, Kristina A. Ganzinger2, 3, M. Inês Pascoal Ramos1, 2, 5, *, ‡, Linde Meyaard1, 2, *, ‡

  1. 1 Centre for Translational Immunology, University Medical Centre Utrecht, Utrecht University, Utrecht, Netherlands.
  2. 2 Oncode Institute, Utrecht, Netherlands.
  3. 3 Autonomous Matter Department, AMOLF, Amsterdam, Netherlands.
  4. 4 NGM Biopharmaceuticals Inc., South San Francisco, CA , USA.
  5. 5 Champalimaud Foundation, Champalimaud Centre for the Unknown, Champalimaud Research, Physiology and Cancer Programme, Lisbon, Portugal.
  6. † These authors contributed equally to this work.
  7. * Corresponding author. Email: ines.ramos@research.fchampalimaud.org (M.I.P.R.); l.meyaard@umcutrecht.nl (L.M.)
  8. ‡ These authors contributed equally to this work.

Editor's summary

マクロファージ上の免疫抑制性受容体LAIR-1は、コラーゲンやコラーゲン様タンパク質と結合すると抑制性シグナル伝達を媒介する。Singhらは、コラーゲン様ドメインを有するスカベンジャー受容体のMARCOが、LAIR-1のリガンドであることを明らかにした。腫瘍由来のLAIR-1を発現するヒトマクロファージと、免疫抑制性サイトカインのIL-10で処理した培養マクロファージにおいて、MARCOは増加した。MARCOとLAIR-1が同一細胞上で相互作用すると、LAIR-1によるコラーゲン依存性の抑制性シグナル伝達が阻害されたことから、腫瘍微小環境内のマクロファージにおけるMARCOの誘導によって、免疫抑制性機能が増強される可能性があることが示唆された。—John F. Foley

要約

LAIR-1は免疫細胞上の抑制性受容体であり、コラーゲンやコラーゲンドメイン含有タンパク質を認識する。LAIR-1とそのリガンドの両方の高い存在量から、この相互作用の厳密な調節が示唆される。MARCOはコラーゲン様ドメインを有するスカベンジャー受容体であり、免疫抑制性マクロファージに高度に発現している。今回、われわれは、MARCOがLAIR-1のリガンドであることを明らかにした。ヒトナチュラルキラー(NK)細胞において、MARCOはLAIR-1と別の細胞間で相互作用し、LAIR-1による抑制性シグナル伝達を誘導した。MARCOとLAIR-1は、腫瘍内のヒトマクロファージにおいて共発現し、in vitroでは単球由来マクロファージをサイトカインのインターロイキン-10(IL-10)で刺激した後に共発現した。単一分子蛍光顕微鏡法により、MARCOとLAIR-1はTHP-1マクロファージの同一細胞上で相互作用することが示された。この相互作用は、ヒトマクロファージにおけるMARCOのスカベンジャー機能には影響を及ぼさなかったが、LAIR-1のコラーゲンに対する結合とLAIR-1シグナル伝達応答の両方を低下させた。IL-10により極性化された初代培養ヒト単球由来マクロファージにおいて、CRISPR-Cas9を介してMARCOをノックアウトすると、LAIR-1を介する抑制性機能が増強された。われわれの結果は、MARCOがLAIR-1シグナル伝達の調節因子であることを明らかにしており、免疫抑制性マクロファージにおけるMARCOの誘導によって、LAIR-1を介する抑制が解除され、機能が増強される可能性があることを示唆する。

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2025年12月9日号

Editors' Choice

Ca2+駆動型E3リガーゼ活性

Research Article

スカベンジャー受容体MARCOは免疫抑制性受容体LAIR-1のリガンドであり、同一細胞上でその機能を調節する

Ca2+チャネルCaV1.2の活性がドパミンシグナル伝達によって刺激されると空間的ワーキングメモリが増強される

最新のResearch Article記事

2026年09月01日号

ORAI Ca2+チャネルとSTIM1が神経血管カップリングにおいて毛細血管・細動脈間の伝達を駆動する

2026年08月25日号

BRAFの脊髄感覚シナプスへの動員は経シナプス的なNMDA受容体活性を増強することによって神経障害性疼痛を促進する

2026年08月18日号

腹側被蓋野におけるグルタミン酸-ドーパミン、非グルタミン酸-ドーパミン、およびグルタミン酸単独ニューロンの特性の違い

2026年08月11日号

多価不飽和脂肪酸のLRP5依存性輸送はナチュラルキラー細胞の免疫チェックポイントとして機能する

2026年08月04日号

アデノシン2A受容体はミクログリアによるエフェロサイトーシスを駆動して脳卒中後の白質修復と機能回復を加速する