マルチに検出でき、便利に使える1本！複数の赤色蛍光タンパク質に交差する汎特異的試薬 pan-RFP 抗体

pan-RFP 抗体（Anti pan-RFP antibody）は、複数の赤色蛍光タンパク質（RFP）タンパク質混合物を免疫原に用いて作製されたウサギポリクローナル抗体です。

イソギンチャクモドキ（Discosoma sp.）由来の赤色蛍光タンパク質（dsRed、mCherry、tdTomato、mPlum、mScarlet）とサンゴイソギンチャク（Entacmaea quadricolor）由来の赤色蛍光タンパク質（TagRFP、TagBFP、mKate2、mRuby2）の両方を検出する汎特異的（pan-specific）抗体製品です。

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RFPとは？

RFPとは、赤色蛍光タンパク質（Red Fluorescent Protein）を表す略語であり、特定の波長の光に暴露して励起すると赤色の蛍光を発する特性を持つタンパク質の総称です。RFPは、in vitroおよびin vivoで発現させることが可能であり、生物学や医学を含むライフサイエンス研究分野で「蛍光タンパク質タグ」や「蛍光レポータータンパク質」として応用されています。例えば、細胞内で研究対象タンパク質に融合させたRFP（RFP融合タンパク質）を発現させることによって、RFP融合タンパク質の検出、モニタリング、局在解析が可能になります。

RFPには、異なる生物種より単離された異なる系統のRFPバリアント（誘導体、変異体／改変体）が存在します。広く利用されているRFPとして、イソギンチャクモドキ（Discosoma sp.）由来の赤色蛍光タンパク質（dsRed ）および各種バリアント（mCherry 、tdTomato 、mPlum ）、サンゴイソギンチャク（Entacmaea quadricolor）由来の赤色蛍光タンパク質（eqFP578 またはeqFP611 ）および各種バリアント（TagRFP 、TagBFP 、mKate2 、mRuby2 ）が存在します。また、mCherryベースの合成テンプレートから開発されたmRed7 に由来するバリアント（mScarlet ）も利用されています。

本抗体（品番：pabr1-20/pabr1-150）は、イソギンチャクモドキ（Discosoma sp.）由来のRFPバリアント数種類とサンゴイソギンチャク（Entacmaea quadricolor）由来のRFPバリアント数種類の混合物を免疫原として作製されたウサギポリクローナル抗体です。本抗体は起源の異なる複数のRFPタンパク質（dsRed、mCherry、tdTomato、mPlum、mScarlet、TagRFP、TagBFP、mKate2、mRuby2）を検出できるため、汎用性が高く便利な製品です。なお異なる種由来の各種緑色蛍光タンパク質（EGFP 、TurboGFP 、mNeonGreen ）に対して交差反応性は示しません。

• ［参考ブログ記事］蛍光タンパク質タグ 
• ［参考ブログ記事］GFP（緑色蛍光タンパク質）とは：特性、由来、構造、配列、ヒント 
• ［参考ブログ記事］TurboGFP：特性、配列、分子量、由来  
• ［参考ブログ記事］mNeonGreen vs GFP 

■ Proteintech Group（プロテインテック）とは?

Proteintech Group, Inc.（プロテインテック）社は、2001年に設立された抗体製造メーカーです。現在までに、米国本社の他、英国、中国、ドイツ、フランス、シンガポール等で支社を展開し、各国で様々なマーカー抗体、タンパク質研究用試薬を供給しています。国内におけるテクニカルサポート等は、2016年より株式会社プロテインテック・ジャパン（www.ptglab.co.jp ）が担当しています。

• 全てオリジナル商品：自社ラボで製造、検証済み（購入後1年間の交換保証付き）
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プロテインテックは「日本で成長している抗体サプライヤー」

プロテインテックとChromoTek（クロモテック、ドイツ）は、引用数ランキング付の抗体検索サイトを運営する英国「CiteAb 」が主催の「2022 CiteAb Awards」において「Researchers' choice（研究者の選択）」部門と「Environmental Initiative of the Year（今年の環境イニシアチブ）」部門でそれぞれ受賞者として選出されました。優れた品質およびカスタマーサービス、環境への取り組みが高く評価されています。

また「Which suppliers should you watch in the Japanese antibody market?（日本の抗体市場で注目すべきサプライヤーは?）」のブログ記事で、近年発表された論文中の製品引用数を根拠にプロテインテックが「日本で成長している抗体サプライヤー」として「注目に値するシェアの拡大・急上昇」を見せていると言及されています。以下のリンクから、プロテインテックの主なカテゴリー製品をご覧いただけます。

抗体&免疫アッセイ サイトカイン・増殖因子 ChromoTek 試薬 

 

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■ pan-RFP 抗体アプリケーション参考資料

• ［データシート］pan-RFP 抗体

■ pan-RFP ポリクローナル抗体（品番：pabr1-20/pabr1-150）

図1
Western blot detection of fluorescent proteins from different lineages. SDS-PAGE was performed with 20 ng of purified recombinant proteins per lane. Positive signal could be obtained with red fluorescent proteins from Discosoma dsRed lineage (mCherry, dsRed, tdTomato), with synthetic red fluorescent protein mScarlet, with fluorescent proteins from Entacmaea lineages (mRuby2, mKate2, TagRFP, TagBFP). Purified recombinant green fluorescent proteins EGFP, TurboGFP and mNeonGreen were used as negative controls. Pan-RFP (pabr1) antibody was applied at 1:1000 dilution o/n at +4°C. Secondary antibody: goat anti-rabbit HRP. Note: Red fluorescent proteins often demonstrate multiple bands on Western blots due to partial fragmentation. These bands correspond to differently truncated forms of red fluorescent proteins.

図2
Western blot detection of purified mCherry red fluorescent protein down to 1-2 ng. A serial dilution of purified recombinant mCherry protein (250 ng - 1 ng) was subjected to SDS-PAGE. Purified recombinant EGFP (250 ng) was used as negative control (last lane). Pan-RFP (pabr1) antibody was applied at 1:1000 dilution o/n at +4°C. Secondary antibody: goat anti-rabbit HRP.

図3
Immunostaining of HeLa cells, transiently transfected with different fluorescent proteins. Primary antibody: pan-RFP (pabr1) 1:800 for 1 h RT. Secondary: goat anti-rabbit. Upper row shows the innate signals from transfected fluorescent proteins, nuclei are in cyan. Lower row shows the signals from immunostainings with pan-RFP (pabr1) antibody, nuclei are in cyan. Pan-RFP (pabr1) can be used for IF detection of mScarlet, mCherry, tdTomato, mPlum, TagRFP, mKate TagBFP, mRuby2.

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