• ホーム
  • HedgehogはSmoothenedのリン酸化および経路の活性化を促進するためPKA-Smoothened複合体の形成を誘導する

HedgehogはSmoothenedのリン酸化および経路の活性化を促進するためPKA-Smoothened複合体の形成を誘導する

Hedgehog induces formation of PKA-Smoothened complexes to promote Smoothened phosphorylation and pathway activation

Research Article

Sci. Signal., 1 July 2014
Vol. 7, Issue 332, p. ra62
[DOI: 10.1126/scisignal.2005414]

Shuang Li1*, Guoqiang Ma1*, Bing Wang1, and Jin Jiang1,2†

1 Department of Developmental Biology, University of Texas Southwestern Medical Center at Dallas, Dallas, TX 75390, USA.
2 Department of Pharmacology, University of Texas Southwestern Medical Center at Dallas, Dallas, TX 75390, USA.

* These authors contributed equally to this work.

† Corresponding author. E-mail: jin.jiang@utsouthwestern.edu

要約

Hedgehog(Hh)は、分泌性糖タンパク質であり、その受容体Patchedに結合して、Gタンパク質(ヘテロ三量体グアニンヌクレオチド結合タンパク質)共役受容体様タンパク質Smoothened(Smo)を活性化する。ショウジョウバエ(Drosophila)において、プロテインキナーゼA(PKA)は、Hhに刺激された細胞でSmoをリン酸化し、活性化する。非刺激細胞では、PKAは転写因子Cubitus interruptus(Ci)をリン酸化し、抑制する。われわれは、Hhの作用を受けた細胞では、PKAの触媒サブユニット(PKAc)がSmoのカルボキシル末端の膜近接領域に結合することを見いだした。PKAによるSmoのリン酸化は、さらにそのPKAcとの結合を増強し、PKAに媒介されるSmo二量体のトランスリン酸化を促進する安定なキナーゼ−基質複合体を形成した。われわれは、Smoのカルボキシル末端に、PKAcとの相互作用、Smoのリン酸化およびHh経路の活性化に必要とされる複数の塩基性残基を同定した。Hhは、PKAcのCiとキネシン様タンパク質Costal2(Cos2)の細胞質複合体との結合から膜結合Smo-Cos2複合体への転換を誘導した。このように、われわれの研究は、これまでに特徴づけされていないPKA活性の制御機構を明らかにし、シグナルにより制御されるキナーゼ-基質複合体の形成がHhシグナル伝達における中心的役割を果たすことを示した。

S. Li, G. Ma, B. Wang, J. Jiang, Hedgehog induces formation of PKA-Smoothened complexes to promote Smoothened phosphorylation and pathway activation. Sci. Signal. 7, ra62 (2014).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

2014年7月1日号

Editor's Choice

神経科学
日焼け中毒

Research Article

HedgehogはSmoothenedのリン酸化および経路の活性化を促進するためPKA-Smoothened複合体の形成を誘導する

骨髄間葉系幹細胞由来のエキソソームには転移性乳がん細胞の休眠を促進するマイクロRNAが含まれている

Perspectives

ヒトPTENの統一命名法とアミノ酸位置番号

Reviews

mTORによるストレス応答の転写制御

最新のResearch Article記事

2024年2月27日号

ALOX5はCD4+ T細胞のパイロトーシスと関節リウマチにおける組織炎症を駆動する

2024年2月20日号

デザイナー高密度リポタンパク質粒子が内皮バリア機能を強化し炎症を抑制する

T細胞におけるgp130シグナル伝達の活性化がTH17介在性の多臓器自己免疫を引き起こす

2024年2月13日号

GPCRキナーゼはその細胞内局在に応じて偏向性のCXCR3下流シグナル伝達を差次的に調節する

リラキシン-3受容体のGαi/oバイアスステープルペプチドアゴニストによるバイアスアゴニズムの機構