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フェロモンシグナル伝達
性別のにおいをかぐ

Pheromone Signaling
Smelling Gender

Editor's Choice

Sci. Signal., 27 May 2014
Vol. 7, Issue 327, p. ec139
[DOI: 10.1126/scisignal.2005512]

Annalisa M. VanHook

Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA

W. Zhou, X. Yang, K. Chen, P. Cai, S. He, Y. Jiang, Chemosensory communication of gender through two human steroids in a sexually dimorphic manner. Curr. Biol. 24, 1091–1095 (2014). [PubMed]

性特異的なヒトフェロモンが行動に影響を与えるという証拠はあるものの、フェロモンが性別情報の伝達に役割を果たすならばそれがどのような役割なのかはっきりしないままであった。今回、Zhouらは、男性特異的ステロイドアンドロスタジエノン(androstadienone)と女性特異的ステロイドエストラテトラエノール(estratetraenol)が、ヒトの歩行動作に似た動きをする点に対する、被験者の性別の割り当てに影響を与えたことを報告する。被験者は、アンドロスタジエノン、エストラテトラエノール、またはキャリア溶液のみに曝露されながら性別割り当て作業を行い、各被験者がそれぞれの臭覚刺激に曝露されるように、3日間連続で同じ時間帯に作業を繰り返した。クローブの香りをつけたキャリア溶液にフェロモンを溶かすことで、においによってフェロモンを検出できないようにした。キャリアのみと比較して、アンドロスタジエノンへの曝露は、異性愛の女性が点の動きに男性の性別を割り当てる頻度を増加させたのに対し、エストラテトラエノールは性別の判断に影響を及ぼさなかった。反対に、エストラテトラエノールへの曝露は、異性愛の男性が点の動きに女性の性別を割り当てる頻度を増加させ、アンドロスタジエノンへの曝露は性別の判断に影響を与えなかった。同性愛の男性は、異性愛の女性と同様にフェロモンに反応し、同性愛および両性愛の女性の反応は、異性愛の男性と異性愛の女性の反応の中間であった。これらの結果は、性特異的フェロモンが男性および女性の特徴の知覚に影響を与え得ることを実証するだけでなく、フェロモンの解釈が受け手の性的指向に左右されることも示している。

A. M. VanHook, Smelling Gender. Sci. Signal. 7, ec139 (2014).

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