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細胞生物学
ハンチンチンはオートファジーに適応する

Cell Biology
Huntingtin Adapts to Autophagy

Editor's Choice

Sci. Signal., 2 December 2014
Vol. 7, Issue 354, p. ec334
DOI: 10.1126/scisignal.aaa3739

Jason D. Berndt

Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA

J. Ochaba, T. Lukacsovich, G. Csikos, S. Zheng, J. Margulis, L. Salazar, K. Mao, A. L. Lau, S. Y. Yeung, S. Humbert, F. Saudou, D. J. Klionsky, S. Finkbeiner, S. O. Zeitlin, J. L. Marsh, D. E. Housman, L. M. Thompson, J. S. Steffan, Potential function for the Huntingtin protein as a scaffold for selective autophagy. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 111, 16889–16894 (2014). [Abstract] [Full Text]

要約 ハンチントン病は、遺伝子ハンチンチンHTT)のCAG三塩基反復配列伸長に起因する神経変性疾患である。CAG伸長は、HTTタンパク質において伸長ポリグルタミン配列をコードし、タンパク質の蓄積と凝集、細胞ストレス、後の神経毒性を引き起こす。オートファジーは、細胞が、栄養欠乏時にタンパク質や細胞内小器官をリサイクルし、細胞ストレスに応答するための適応過程である。野生型HTTタンパク質は、分子機能は報告されていないが、オートファジーに関与する3種類の酵母タンパク質(Atg11、Atg23、Vac8)と配列相同性を共有する。Atg11は、Atg23やVac8、その他いくつかのオートファジー関連タンパク質と相互作用するアダプタータンパク質である。Ochabaらは、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の幼虫において、HTTの無発現変異により、飢餓誘導性オートファジーに関連する分子応答および行動応答が低下することを見出した。さらに、マウス前脳におけるHttの条件付きノックアウトによって、ユビキチン、リポフスチン(リソソーム分解に関連する脂質色素)、p62(選択的オートファジーの基質アダプター)の進行性の蓄積が発生し、これはオートファジーの阻害と一致した。培養ヒト細胞において、ヒトHTTのC末端は、HTTのN末端と相互作用するだけでなく、p62や、選択的オートファジーのその他のアダプター、オートファジーカスケードに関与するその他いくつかの蛋白質とも相互作用した。このようにHTTは、酵母Atg11と同様に、複数のオートファジー関連タンパク質の足場として機能し、それによって複数の基質の選択的オートファジーを促進する可能性がある。

J. D. Berndt, Huntingtin Adapts to Autophagy. Sci. Signal. 7, ec334 (2014).

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2014年12月2日号

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