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人生の裏側(FLIP side)
The FLIP Side of Life
Sci. Signal., 15 January 2013
Vol. 6, Issue 258, p. pe2
[DOI: 10.1126/scisignal.2003845]
John Silke1,2* and Andreas Strasser1,2*
1 Walter and Eliza Hall Institute of Medical Research, Parkville, Victoria 3052, Australia.
2 Department of Medical Biology, University of Melbourne, Parkville, Victoria 3050, Australia.
* Corresponding author. E-mail: silke@wehi.edu.au (J.S.); strasser@wehi.edu.au (A.S.)
要約:触媒的に非活性なカスパーゼ8のホモログである抗アポトーシスタンパク質c-FLIPは、デス受容体シグナル伝達の重要な調節因子である。デス受容体は、TNFR1、Fas、DR4およびDR5などを含む腫瘍壊死因子受容体(INFR)スーパーファミリーのサブグループを構成する。これらの受容体は、それぞれに対応するリガンドであるTNF、Fasリガンド(FasL)およびTNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)によって活性化されると、カスパーゼ8媒介アポトーシスを誘発する。しかし、カスパーゼ8活性が阻害されていれば、これらの受容体は、受容体共役プロテインキナーゼ1(RIPK1)およびRIPK3、および混合系統キナーゼ様タンパク質を必要とするネクロトーシス(プログラムされた壊死)による細胞死を促進する。ネクロトーシスは炎症を促進するので、これまでさかんに研究されるようになっており、この経路を阻害することによって、炎症性症候群における広範な組織損傷、ひいては致死率も抑制することができる。本稿では、様々な条件付きノックアウトマウスを用いた実験から得られるin vivoでのc-FLIPの役割について報告し、c-FLIPがマウス全身におけるアポトーシスおよびネクロトーシスによる細胞死の両方を抑制する上で重要な役割を果たすことを明らかにする。
J. Silke, A. Strasser, The FLIP Side of Life. Sci. Signal. 6, pe2 (2013).